2分でわかるアメリカ

2015/09/02歴史的に株安の9月、大荒れではじまる

きょうから9月。地域により若干違いがありますが、アメリカでは新学期の季節です。近所に住む知人は、子息がアイビーリーグの大学に入学するので忙しそう。同時に嬉しそうです。また9月は、同じ北半球に位置する日本と同様に、夏の終わり=秋でもあります。アメリカでは通常、レイバーデー(日本の勤労感謝の日に相当。今年は9月7日)が「夏の終わり」とされます。

ウォール街にとっては、9月は気が抜けない月です。歴史的にみて、株式相場が下落する傾向が強いからです。ベスポーク・インベストメント・グループによりますと、過去100年、ダウは平均で0.83%下落しています。また、過去50年のダウの下落率は0.76%で、月間ベースで上昇したのは38%にとどまっています。

きのうまでの8月は、月間ベースで大幅に下落しました。30のブルーチップ(優良銘柄)で構成されるダウに比べ、より多い500銘柄で構成される株価指数S&P500は6.26%下落しました。2012年5月は6.27%下落していて、それ以来の下落率です。

先月、株価が下落した最大の要因は中国。中国の経済が急減速するとの懸念で、中国をはじめとするアジア、ヨーロッパで株安が進み、アメリカにも連鎖しました。世界経済が鈍化するとの懸念が広がる中、FRBが利上げに踏み切るとの観測があり、状況を複雑にしていることも株安につながりました。

中国懸念とFRBの利上げ時期をめぐる不透明感は9月に入っても続いていて、株式相場の下げ圧力になっています。FRBは16-17日に、金融政策を決めるFOMCを開催します。FRBの政策を占う上で、今週金曜日に発表される雇用統計は、いつになく注目されています。

今月初日のニューヨーク株式市場は大荒れでした。「株安の9月」を象徴するように全面安の展開。S&P500銘柄の99%が下落しました。ダウとS&P500はいずれも、ベア(弱気)相場入りを示唆するチャート上の調整領域に再び入りました。ナスダックは年初水準を下回りました。中国の不透明感、その影響への懸念が非常に大きく、今年9月は、歴史的に変動が激しい月になるかもしれません。



 [SEPTEMBER 01 2015]  No 031843240

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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