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2015/08/25中国発世界同時株安でFRB利上げはどうなる

アメリカの元財務長官のラリー・サマーズ氏が、週末のThe Washington Postに、FRBが9月に政策金利を引き上げるのは危険だとするコラムを寄稿しました。

寄稿文の中でサマーズ氏は「現在の状況から判断すると、近い将来の利上げは大きな間違いだ」「価格の安定、完全雇用、金融の安定というFRBの3つの目的が果たせなくなる」と警告しました。さらにサマーズ氏は「中国や他の新興国の通貨がさらに切り下げられると、アメリカの物価を下押しすることになる」としています。

一方、アリアンツの首席経済アドバイザーのモハメド・エラリアン氏はCNBCに対し「FRBが9月に利上げすることは非常に難しいだろう」とコメントしました。

中国発の世界同時株安の影響もあり、新興国通貨が急落しています。マレーシア・リンギは1998年のアジア危機以来の低水準に下落、インドネシア・ルピアも同様です。タイ・バーツは2009年以来の安値。トルコ・リラと南アフリカ・ランドは過去最安値近辺で取引されています。アメリカの輸入価格に下落圧力が強まることは確実です。原油や金属などのコモディティ相場が大幅安になっていることも影響すると予想されます。

世界のマーケットが不安定になったことを受け、FRBが9月のFOMCで利上げに踏み切るとの観測が後退しました。24日に公表されたNABE(企業内エコノミストの全米協会)の調査では、37%が9月利上げを予想しました。10月利上げ予想は約25%、12月予想は17%でした。来年まで利上げ持ち越しと予想したエコノミストが17%いました。8月前半から中旬に実施された複数の調査と比べ、9月利上げ予想が非常に少ない結果です。

世界同時株安、新興国通貨の急落、コモディティ相場の急落など、マーケットが不安定な状態がいつまで続くのかはわかりません。予測不可能な中国政府の政策が大きく影響することが予想されます。先行きが極めて不透明。FRBの9月利上げ観測が後退したことで、ドルが対主要通貨で急落しました。新興国通貨が売られるとドルが高くなるパターンが多いのですが、異なる動きになっています。

 
[August 24 2015]  No 031843234

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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