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2015/07/31高評価のウィンドウズ10、遅すぎた?

マイクロソフトが29日、新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」への無料アップグレードを開始しました。OS単体での販売やウィンドウズ10搭載のパソコンの販売はせず、既存ユーザーのアップグレードを優先させました。

画面左下にスタートボタンを復活させ、ウェブ上に指やマウスを使ってメモを書き込めるようにしたこと、ボイスコントロールによるアシスタント機能などが追加され大きく進化しました。「ウィンドウズ10」は3ヶ月前に一部のジャーナリストらに試用を提供していて、その評価が出揃いました。評判が悪かった「ウィンドウズ8」と比べ「非常に良い」と絶賛するレビューが相次ぎました。

The New York Timesは「バグなどの問題が残るが、セキュリティが改善、使い慣れた機能が復活した。早めにアップグレードする理由がある」と評価しました。Yahoo Techは「ウィンドウズ10を気にいるだろう。しかし、バグの修復を待ち、アップグレードは6週間待つことをすすめる」と伝えました。さらにEngadgetは「ウィンドウズ10で最も良い点はシンプルなことだ」と解説しました。

一方、The Wall Street Journalは「ウィンドウズ8からアップグレードする価値がある」としながらも、「遅すぎたかもしれない」と伝えました。ウィンドウズ10の最大の問題は、仕事場以外では使いようがないことだとしています。家では、スマートフォンやモバイルアプリ、ウィンドウズが必要ないウェブサイトに頼っているとして、時代に乗り切れていない部分があると指摘しました。

パソコンの出荷台数は2011年をピークに減り続けています。アナリストは、ウィンドウズ10が導入された今年も前年比で減少すると予想しています。「パソコン冬の時代」に新OSが導入されたということです。

マイクロソフトは、ソフトを販売する従来のビジネスモデルからクラウドなどのサービスで売り上げる戦略に転換しました。稼ぎ頭のウィンドウズを無償にしたことは大きな決断だったと思います。世界に15億台あるウィンドウズ搭載の端末のうち13億台を3年以内にウィンドウズ10に更新する計画です。遅れてきた高評価のOSが成功するかどうか、注目です。

 
[July 30 2015]  No 031843217

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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