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2015/07/11「お金持ちの掟91」中国人が爆買いする富豪のビル

オーストラリアのシドニーに今週5泊しました。宿泊したのは「Meriton」という38階建てのアパート型ホテル。簡単なキッチンと洗濯・乾燥機があり、新しくて快適。料金は通常のホテルより安く設定されています。お勧めです。シドニーの中心部のHeymarketと呼ばれるチャイナタウン周辺にあります。

空港に到着した際、タクシーの運転手に「市内のMeritonまで」と告げると不可解な顔をされました。「シドニーはMeritonのビルだらけだ」と。住所を控えていたので大丈夫だったのですが、ホテル到着後に運転手の言っていたことが理解できました。シドニー中心部は「Meriton」と書かれた高層ビルだらけでした。しかも、ほとんどが新しい高層ビル、建設途中のビルもありました。

調べてみるとMeritonの創業オーナーは、オーストラリアの富豪ランキング1位のハリー・トリグボフ氏でした。BRW(ビジネス・レビュー・ウィークリー)の「オーストラリア富豪200人の2015年版」が推定したトリグボフ氏の個人資産額は102億3000万豪ドル(約9207億円)。資産を去年の倍に増やしました。ちなみに、富豪200人のうち53人の職業は不動産業でした。

 オーストラリアの不動産業界誌によりますと、Meritonは去年だけで7929件のビルや住宅を着工しました。アパートとアパート型ホテルに特化しているのが特徴です。今年はシドニーとゴールドコーストに2500件のアパートを販売する予定。買い手の多くは中国人。シドニーの不動産価格がここ2、3年で急激に上昇しましたが、その背後には中国人の「爆買い」があるようです。Meritonは去年、中国の投資家から買収提案を受けましたが、拒否したということもあったそうです。

トリグボフ氏は、ユダヤ系ロシア人の家庭に生まれ、旧ソビエト時代に亡命、中国を経てオーストラリアに移住しました。不動産事業で過去に何度も失敗しましたが、その経験をバネに富を築きました。BRWは1984年以来、富豪リストを発表していますが、トリグボフ氏は1度もリストから外れていません。まさに「オーストラリアン・ドリーム」。現在82歳ですが、これからも高層のアパートを建て続けるのだと思います。

 
 [July 10 2015]  No 031843204

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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