2分でわかるアメリカ

2015/07/09NYSE取引停止、UA運航停止

今週はオーストラリアのシドニーに滞在していますが、アメリカ時間での対応が少なくないため、朝3時に起きています。ロサンゼルス時間の前日の朝10時。歯を磨いた後は、ギリシャ情勢の最新情報を確認する日が続いています。が、今朝は他のニュースに釘付けになりました。

ニューヨーク証券取引所で技術障害が発生、すべての上場株の取引が停止した、というニュースです。アメリカのメディアは、サイバー攻撃など悪意のある行為ではなさそうだと伝えています。2013年8月に、ナスダック市場でシステム障害が発生、3時間あまり取引が停止されたことがありましたが、これほど大きな障害が起こったのはニューヨーク証券取引所では初めてのことです。

ちょうど同じ頃、アメリカの航空大手ユナイテッド航空が全米の空港で運航を停止しました。アメリカ連邦航空局(FAA)はコンピュータ・システムのトラブルが原因とみています。ユナイテッドでは、先月にも大規模な運航見合わせがありました。

二つのニュースを読んでいるうちに、2002年4月のみずほ銀行のシステム・トラブルを思い出しました。ATMが停止、振込みが遅延するなど日本全体が混乱しました。背景には再編があったとされています。

ニューヨーク証券取引所は2007年にユーロネクストと合併しています。一方、ユナイテッド航空は、2010年にコンチネンタル航空と経営統合。それ以降、システム・トラブルが相次いでいます。みずほ銀行と業態は異なりますが、「再編」「合併」で規模を大きくしたという共通点があります。ニューヨーク証券取引所とユナイテッド航空のシステム障害の原因に再編が影響したかどうかはわかりませんが、再編前と比べシステムが複雑化したことは間違いないと思います。また、サイバーテロの可能性は低いとみられていますが、その可能性を完全に排除できないことの恐ろしさも残ります。

南半球のシドニーにいても、インターネットと携帯電話があれば、世界の情報が普段通り入手でき、時間帯の問題がありますが、仕事の多くの部分をこなせます。便利な時代。しかし、システム障害が起これば、その便利さは瞬時に不便さにかわります。大混乱を招くこともあります。いま時代の最大のリスクの1つかもしれません。

 
[July 08 2015]  No 031843202

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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