2分でわかるアメリカ

2015/05/30「お金持ちの掟86」ビリオネアー・ブーム終焉?

富裕層向けサービスで定評があるスイスの銀行UBSと大手会計事務所のPWCが26日、ビリオネアー(個人資産が1ビリオンドル=約1240億円以上ある個人)に関する2015年版の報告書を発表しました。http://bit.ly/1FG1rbk

報告書は、世界の1300人のビリオネアーを幅広く調査、30人以上に実際に会ってインタビューしたものをまとめたものです。

それによりますと、自ら起こした事業で成功したビリオネアーの23%は30歳になる前に起業、68%は40歳前に起業していました。そのうち82%は少なくとも大卒以上の学歴がありました。

ビリオネアーには、賢くリスクをとること、ビジネスの選択と集中ができていること、そして精力的で決断力があるという3つの共通点がありました。過去の失敗を成功の糧にしたビリオネアーも少なくありません。

報告書はビリオネアーを歴史的にも研究しています。1870年から1910年の40年間の富豪は、主に鉄鋼、鉄道など新しい産業で巨額の資産を築きました。しかし、大恐慌と第2次世界大戦後が影響、1930年から1980年まではビリオネアー不作の50年間でした。

1995年以降、再びビリオネアーのブームが訪れました。世界の1300人のビリオネアーのうち900人は1995年以降にビリオネアーに仲間入りしました。革新的な起業家が多く誕生しました。セクターでは、ネット関連、小売関連、そして投資・不動産などのビリオネアーが多いです。

しかし、ブームから20年が経過、ビリオネアーの多くが60歳を超えたこと、ビル・ゲーツ氏とウォレーン・バフェット氏の活動により、資産の半分以上を寄付するビリオネアーが相次いだこと、さらに各国の税制改革や世界的な低金利などが影響、ブームが終わる可能性があると報告書はコメントしています。ビリオネアー創造が止まることはないが、ペースが減速するかもしれないとしています。ビリオネアーを量産した中国などBRICS経済の低迷も影響しています。


 
 [May 29 2015]  No 031843174

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.01.19 更新NY連銀総裁の警告不法移民を減らし、麻薬取引や人身売買などの犯罪を撲滅するためメキシコとの国境にスティール製の壁を建設するとのトランプ大統領の公約。国境警備の強化には賛成するもの…
  • 2019.01.18 更新ウォール街、株強気派増える17日のニューヨーク株式マーケットでは、モルガンスタンレーの決算が予想を下回ったことなどが影響し売りが先行しました。ただ、下げ幅は限定的。後半の取引で上昇に転じ…
  • 2019.01.17 更新メイ首相続投、5つのシナリオメイ首相が提示したEU離脱協定案の賛否を問うイギリス議会下院の投票が15日夜実施され、反対多数で否決されました。メイ首相が率いる与党・保守党からはEU離脱派と残…
  • 2019.01.16 更新政府閉鎖のネガティブ効果メキシコ国境の壁建設の予算をめぐるトランプ大統領と民主党の対立が続いています。解決に向かう兆候はまったくみられません。9つの省庁の予算が切れ、政府機関の約25%…
  • 2019.01.15 更新破たんした電力会社、どうなるカリフォルニアで起きた山火事をめぐり、一因をつくったとされる電力大手PG&Eが今月29日にチャプター11(日本の民事再生法に相当する連邦破産法第11条)の適用を…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ