2分でわかるアメリカ

2015/05/28「1ドル=175円まで行く」との見方

景気改善を示すアメリカの経済指標の発表が相次いだことや、FRB幹部のタカ派的な発言などをきっかけに、FRBが年内に利上げに踏み切るとの観測が一段強まりました。これを背景に、外国為替マーケットでドルが幅広く買われています。特に、ドルは対円で大幅に上昇しました。

27日の欧米マーケットでは、日本の当局者が急ピッチの円安に対し強い懸念を示さなかったことから円売りが加速、一時8年ぶりの水準である124円ちょうど近辺までドル高円安が進みました。

テクニカル・アナリストの間では、2007年6月につけた124円14銭が目先のドル円の高値目処との見方が多くあります。ただ、それは通過点に過ぎず、さらにドル高円安が進むとの見方が少なくありません。極端な見方もあります。

通貨や商品先物の元トレーダーで、大手金融機関やヘッジファンド、中央銀行などが購読しているアメリカの投資情報「ガートマン・レター」の編集責任者デニス・ガートマン氏が26日、CNBCに出演、「ドル円の上昇ははじまったばかり」との考えを示しました。

この中でガートマン氏は、「ドル円は今後数年で200円、少なくとも175円まで上昇する」と語りました。日本企業は過去の円高局面で効果的にうまく乗り切ったとした上で、ドル円が175円になると、円安効果で業績が上向くだろうとしています。日米のファンダメンタルズの違いを背景に、円は今後大幅に安くなるが、日本の株式相場は大幅に上昇するとの見方を示しました。

円相場が今後40%超下がるというガートマン氏の見通しは中長期的なもので、すぐに175円までドル高円安が進むとは言っていません。ただ、ドル円相場の「潮目が変わった」との見方が少なくありません。シティバンクのアナリストは、「為替相場の過度の変動に対するマーケットの警戒感がドル高円安のスピードに歯止めをかけることがあるだろうが、潮目は変わりはじめている」と顧客向けメモでコメントしました。

 
 [May 27 2015]  No 031843172

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.01.19 更新NY連銀総裁の警告不法移民を減らし、麻薬取引や人身売買などの犯罪を撲滅するためメキシコとの国境にスティール製の壁を建設するとのトランプ大統領の公約。国境警備の強化には賛成するもの…
  • 2019.01.18 更新ウォール街、株強気派増える17日のニューヨーク株式マーケットでは、モルガンスタンレーの決算が予想を下回ったことなどが影響し売りが先行しました。ただ、下げ幅は限定的。後半の取引で上昇に転じ…
  • 2019.01.17 更新メイ首相続投、5つのシナリオメイ首相が提示したEU離脱協定案の賛否を問うイギリス議会下院の投票が15日夜実施され、反対多数で否決されました。メイ首相が率いる与党・保守党からはEU離脱派と残…
  • 2019.01.16 更新政府閉鎖のネガティブ効果メキシコ国境の壁建設の予算をめぐるトランプ大統領と民主党の対立が続いています。解決に向かう兆候はまったくみられません。9つの省庁の予算が切れ、政府機関の約25%…
  • 2019.01.15 更新破たんした電力会社、どうなるカリフォルニアで起きた山火事をめぐり、一因をつくったとされる電力大手PG&Eが今月29日にチャプター11(日本の民事再生法に相当する連邦破産法第11条)の適用を…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ