2分でわかるアメリカ

2015/05/19中国頼りのオーストラリア

いまシドニーです。

ロサンゼルスから成田経由で来たのですが、飛行機の中で2008年に公開された映画“Australia(オーストラリア)”を見直しました。1935年から第2次世界大戦の1943年ごろまでの白人と原住民アボリジニとのハーフの子供への迫害、そして日本軍の侵略を描いた大作。アメリカではそこそこのヒットでしたが、オーストラリアでは過去2番目の興行成績をあげる成功をおさめた作品です。

主演はオーストラリア出身のニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマン。特にニコール・キッドマンは、2002年にオーストラリア人として初めてアカデミー賞主演女優賞を受賞した国民的スターで、観客動員に貢献しました。

ところで、映画の中でニコール・キッドマンが演じるアシュレイ夫人の調理人として中国人が登場します。第2次世界大戦前後の時代のオーストラリアに中国人がいたことに少し驚きました。調べてみると、ゴールドラッシュの時代に中国から大量の移民がオーストラリアに渡っていました。

シドニーの中心部を歩くとアジア系、特に中国人の多さに驚きます。業種を問わずショップの店員のほとんどは中国人。中国人が白人にモノを売っている光景を何度も見ました。多くは、ゴールドラッシュで移民したチャイーニーズ3世、国籍はオーストラリア。1997年のイギリスからの香港の返還前に渡った香港人が加わりました。最近は、中国経済ブーム後にオーストラリアに渡った裕福な中国人が急激に増えています。昨夜の夕食で一緒だった香港出身のオーストラリア人は「20年前と比べ、中国人の存在感が大きく変わった」と語っていました。

2011年のオーストラリアの国勢調査によると、シドニーの人口は480万人ですが、アジア系の人口シェアは18.79%。「5人に1人はアジア系」の計算です。最も多いのが中国本土出身者、韓国、香港、インド、ベトナム、フィリピン、インドネシアと続きます。日本人は約2万6000人で、海外に暮らす日本人数でシドニーは世界で6番目に多いのですが、中国人の存在感には遠く及びません。

オーストラリアの最大の貿易相手国は中国です。オーストラリアドル相場は、中国経済に大きく左右されます。貿易以外でも、オーストラリア経済を中国人が支えていることも確かです。

 
 [May 18 2015]  No 031843165

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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