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2015/05/16「お金持ちの掟84」増えるUHNW

「お金持ちの掟84」増えるUHNW

「アメリカの資産格差が広がっている」とよく言われますが、その根拠の1つになっているのが、2人のエコノミストが書いた論文です。カリフォルニア大学バークレイ校のエマニュエル・サエズ氏とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのガブリエル・ザックマン氏が全米経済研究所(NBER)に共同寄稿したもの。「1950〜1980年の平均と比較し、2013年の所得上位0.1%のアメリカの全所得に占める割合が13%上昇した。特に所得上位0.01%が大きく寄与した」と結論付けています。http://bit.ly/1wB6q9h

しかし、FRBが発表した最新の分析では、「資産格差は考えられているほど広がっていない」としています。Financial Timesは違いに着目、2つの論文の分析法などを詳しく伝えました。所得状況は想像より複雑だとしています。http://1.usa.gov/1FoKvcm

いずれにせよ、アメリカには世界で最も多くのお金持ちが住み、その数が増え続けていることは事実です。世界の資産家の動向を分析しているWealth Xの最新の報告書(2014-2015年版)によりますと、アメリカには、個人資産が少なくとも3000万ドル(約36億円)あるUHNW(ウルトラ・ハイ・ネット・ワース)が6万9560人いて、どの国よりも多い。世界のUHNWの3人に1人がアメリカに住んでいるとしています。

50州の全ての州でUHNWが増加、最も多い州はカリフォルニア州で1万3445人いました。シリコンバレーのIPO長者、ロサンゼルスのエンターテインメント長者が多く暮らすカリフォルニア州。寄付金集めのためオバマ大統領が頻繁に通うのも当然かもしれません。

2番目に多かったのはニューヨーク州で9530人。市単位では、ニューヨーク市が全米で最も多く8655人のUHNWがいました。金融と不動産だと思います。

アメリカのUHNW人口は去年、前年比で6%増えました。全人口は1%弱の増加ですので、それを上回るペースで増えていることがわかります。また個人資産が5億ドル(約600億円)を越すUHNWが2031人いて、個人資産の合計は3.3兆ドル(約396兆円)に達します。UHNW全体の3分の1を占めます。こうした統計をみると、FRBより「資産格差が拡大している」とするサエズ氏とサックマン氏の切り口の方が正しいように思えます。

 
[May 15 2015]  No 031843164


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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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