2分でわかるアメリカ

2015/05/12全てがUberになる

我が家ではUberを頻繁に使っています。空いている一般のクルマをタクシー代わりに使うものです。地域にもよりますが、サンタモニカでは、スマホのアプリで呼ぶと、数分以内に迎えにきます。しかも安い。タクシーと比べ3割ほど低い料金設定。外食でワインが飲めるようになったほか、娘も友達と出かけるときに使っています。

規制の問題で、日本やヨーロッパの一部では普及していませんが、アメリカでは想像以上に広がっています。それを象徴するように、Uberの企業価値は500億ドル(約6兆円)に達しました。Uberが新規の資金調達を計画していますが、株価を算出する際に使用したバリュエーションが500億ドルちょうどでした。Uberの現在の年間売上高は4億ドル(約480億円)ですので、売上高の120倍超で計算されたことになります。未公開企業の企業価値で500億ドルは越えたのは過去に1社のみ。フェイスブックだけです。

Uberの成功の背景には、使用してないクルマを有効に活用したこと。これをヒントに、使っていないモノ、サービスを有効活用するアプリが相次いで登場しています。

Luxeというアプリは、バレット・パーキングのサービスを提供しています。都会では駐車料金が高い。しかし、一部の駐車場はガラガラ。ここに目をつけたLuxeは、車で通勤した人のクルマを預かり、夕方に指定された場所に届けるサービスを提供しています。料金は1日最大で15ドル(約1800円)。急速に拡大しています。

このほか、食材の配達、買い物代行、クリーニングの配達、ワインやカクテルの配達、花の配達、医師の派遣、マッサージ師の派遣など、あらゆるモノ、サービスを届けるアプリがあります。いずれも、サンフランシスコやロサンゼルスなどカリフォルニアで生まれ、ニューヨーク、ボストン、シカゴなど東海岸に進出するパターン。電話での出前がアプリに替わっただけといえるサービスも少なくないですが、スマホの登場で火がついたとも言えます。インターネットで都会と地方の情報格差がなくなりましたが、アプリで「便利さの格差」が広がったことも確かです。
 

[May 11 2015]  No 031843160

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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