2分でわかるアメリカ

2015/05/09「お金持ちの掟83」年収減った!でも驚く高さ

アメリカの機関投資家向け情報会社Institutional Investors Alpha’sがヘッジファンド業界のリッチリスト最新版を発表しました。

2014年のトップ25の年収の合計額は116.2億ドル(約1兆3944億円)でした。平均年収は4億6700万円(約560億円)。「そんなに稼いだのか」と驚くかもしれませんが、前年比では半減しました。金融危機が起こった2008年の年収とほぼ同じ水準でした。

最も稼いだのはシカゴに拠点を置くCitadel(シタデル)のケン・グリフィス氏でした。グリフィス氏が主導して運用するシタデルのファンドは株式で運用、18.3%という高いリターンを出しました。グリフィス氏は13億ドル(約1560億円)を稼ぎました。個人資産ではなく、2014年の年収です。グリフィス氏は最近、年収の高さではなく、離婚の慰謝料の高さで有名になりました。

僅差で2位にランクされたのはニューヨーク拠点のRenaissance(ルネッサンス)を率いるジェームス・シモンズ氏。ルネッサンスはコンピュータ取引で知られていますが、自身は大半の時間を大型ヨットで過ごしていて、日常業務には関わっていません。去年の年収は12億ドル(約1440億円)。シモンズ氏は、リッチリストが初めて発表されて以降14年連続でリスト入りした唯一のファンド・マネジャーです。

3位は、コネチカット拠点のBridgewater Associates(ブリッジ・アソシエーツ)の創業者レイ・ダリオ氏で、年収は11億ドル(約1320億円)。いわゆるグローバル・マクロのヘッジファンドで、199の異なる市場に投資しています。共同投資責任者のロバート・プリンス氏とグレッグ・ジェンセン氏もランク入りしました。

「物言う投資家」のPershing Square Management(パーシング・スクウェア・マネージメント)のウィリアム・アッカーマン氏は、運用するファンドが36〜40.4%の高いリターンを出し、ランキング4位に入りました。

2013年のトップ3位の中で、ランキングに残ったのは一人だけ。Appaloosa Management(アプルーザ・マネージメント)のデビッド・テッパー氏の年収は4億ドル(約480億円)で11位でした。著名なファンド・マネジャーのジョン・ポールソン氏は投資成績が悪く、圏外。インサイダー取引で起訴された2013年2位のSAC Capital Advisor(SACキャピタル・アドザイザー)のスティーブ・コーエン氏はヘッジファンドを廃業しました。

ヘッジファンドは浮き沈みが激しい業界。「勝ち続ける」ことの難しさを物語るリストだと思いました。それにしても、年収の水準の高さにあらためて驚きました。

 
 [May 08 2015]  No 031843159

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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