2分でわかるアメリカ

2015/04/22米中の時代

水をテーマにした「O(オー)」。火をテーマにした「KA(カー)」、ビートルズをフィーチャーした「LOVE(ラブ)」、マイケル・ジャクソンの「One(ワン)」など。シルクドソレイユのショーはラスベガスの定番です。日本から来た人には「一生に一度は見た方が良い」と勧めています。想像を超えるスケールの完成度が高いショーです。

1984年にカナダのモントリオールに設立されたシルクドソレイユは、株式の90%を創業者のギー・ラリベルテ氏が保有していました。しかし、その大半をアメリカの投資ファンドと複数の投資家が20日までに買収しました。投資家の中には、カナダ第2位の年金基金であるケベック州貯蓄投資、実業家のミッチー・ガーバー氏のほか、中国の復星(フォースン)が含まれています。

フォースンは、中国の民間最大のコングロマリットです。過去5年、フランスのリゾート会社クラブメッド、イタリアの高級紳士服カルッソ、ギリシャの高級宝飾品フォリ・フォリ、アメリカの女性向けアパレルのセント・ジョンなど海外企業に積極的に投資してきました。日本では、ユニゾンが所有していた不動産投資のイデラ・キャピタル・マネージメントの98%を買いました。買収のほとんどは、ブランドやノウハウを中国本土に持ち込むことが狙いだとみられます。

シルクドソレイユのショーはマカオでも人気でした。観客のほとんどは、中国本土から訪れた観光客でした。2012年に興行を停止しましたが、待望論が高まっていました。株式の相当量を保有したことで、今後、シルクドソレイユのショーをマカオで復活させ、本土でも展開することが予想されます。

金融、不動産投資、家電のほか、文化が絡むエンターテイメントの分野にも中国が進出したことは、いまの時代を象徴するものだと言えます。米中時代が一段と進む予感がします。

 
 [April 21, 2015]  No 031843143

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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