2分でわかるアメリカ

2015/04/14ヒラリー2.0

来年11月に実施されるアメリカの大統領選挙に民主党のヒラリー・クリントン前国務長官が立候補することを正式に表明しました。8年ぶりの政権奪還を目指す共和党は攻勢を強める構えで、選挙に向けた攻防が激しさを増しています。

クリントン前国務長官は12日午後、1回目の挑戦の際に公表した2007年に続いて、今回もビデオクリップをネット上に公開しました。2分19秒のビデオですが、1回目と比べると内容が大きく異なりました。

2007年のビデオでは、ワシントンDCの自宅のソファーに座り、自分が大統領にいかに適しているかを主張しました。自分を意味する「I(私)」を31回使い、「We(私たち)」は2回しか使いませんでした。

これに対し、今回のビデオでは、「I」を5回しか使っていません。それどころか、クリントン氏の登場時間が非常に短い。シングルマザー、スペイン語で会話するヒスパニックの兄弟、初めての出産を控えた黒人のカップル、初めての仕事を探すアジア系の女学生、結婚を計画するゲイのカップルを描き、最後に「準備ができました。大統領に立候補します」とソフトに語るクリントン氏が登場します。金融危機から復活しつつあるものの、高額所得者に有利な状況は変わらない、どのアメリカ人も擁護者が必要で、私はその擁護者になりたい、と支持を呼びかけました。http://bit.ly/1PB3brC

ファーストレディ、連邦議会の上院議員を2期、そして国務長官と、クリントン氏は25年近く「公の顔」でした。これほど知名度が高い大統領候補は過去にも例がありません。世論調査では、民主党候補の中で圧倒的に高い支持率、共和党のどの候補よりも人気があります。

しかし、選挙までに1年半もあり、状況が大きく変わる可能性があります。3期連続でおなじ政党がアメリカの政権を維持することは稀です。公務に私的メールに使った問題、過去の発言など、共和党は批判を強めています。マイノリティ、中間層に焦点を当てアプローチを大きく転換した「ヒラリー2.0」が、アメリカ初の女性大統領を目指します。

 
[April 13, 2015]  No 031843137

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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