2分でわかるアメリカ

2015/04/11名物CEOの警告 “次の危機は大きく変動”

ウォール街の大手金融機関JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO。政府が強化する金融規制に対し率直に意見する名物CEOです。優れた経営者として知られ、財務長官候補にも名前があがっています。

そのダイモンCEOが今週8日、JPモルガンの株主に対し手紙を送りました。39ページにわたる文書で、多くの財務関連のチャートを組み入れ、手紙というより手紙方式で書いた年次報告(アニュアルレポート)です。http://bit.ly/1Do0mFb

この中でダイモン氏は、「次の金融危機は、より高いボラティリティとなり、資産価値が急落するだろう」と警告しました。その理由として、金融規制の強化で銀行の身動きがとれないからだとの考えを示しました。

1973年の危機は中東の地政学的リスク、1980〜1982年の危機はFRBの急激な利上げ、1980年台後半は商品相場の崩壊、1990年台前半は商業不動産相場の崩壊、1997年はアジア危機、2000年はじめはインターネット・バブル崩壊、2008年は住宅ローンと不動産に絡む危機だったとして、いずれの危機も異なるルーツがあると説明。その上でダイモン氏は、次の危機も異なる要因がきっかけになるとしています。

ダイモン氏はまた、危機の際は、弱い銀行から資金が流出する一方で強い銀行に資金が集まる、信用収縮が広がる、誰もがリスク回避で米国債を急いで買うだろうなどとする見方を2ページ半に渡り示しました。そして、2008年の危機の際に弱い競争相手から1億ドルもの資金を受け入れたが、次の危機の際は受け入れないだろうとしています。

著名なCEOの見方だけにウォール街が注目しました。
 

[April 10, 2015]  No 031843136

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.12.19 更新17案件プラストランプ大統領が今週21日にフロリダに移動、16日間のクリスマスおよび年末年始の休暇に入るそうです。メキシコとの国境に壁を建設する予算で議会と対立、政府機関の一…
  • 2018.12.18 更新サンタクロース・ラリー来ない?クリスマスの前後から1月にかけて株式相場が上昇することを「サンタクロース・ラリー」と言います。クリスマスが近づくにつれ節税のための売りが減少、1月は新規の資金が…
  • 2018.12.15 更新トランプ大統領、任期全うできるか12月9日からの1週間は、トランプ大統領にとって就任以来で最悪の週だった。ワシントンポストのコラムニストが伝えました。確かに、トランプ大統領に打撃となるニュース…
  • 2018.12.14 更新アメリカのガラパゴス日本に帰国する際は非接触型ICカードを使っています。JR東日本のSuicaや首都圏の地下鉄やバスで利用できるPASMO。コンビニや自販機でも使えて便利だと思いま…
  • 2018.12.13 更新FRBの利上げけん制、最後のプッシュアメリカのトランプ大統領が11日、ロイターのインタビューを受けました。ウォール街で話題に。金融情報に強い通信社による単独インタビューのため、慎重に準備したことが…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ