2分でわかるアメリカ

2015/04/0220年ぶり減少、新興国の外貨準備

IMFが31日、世界の外貨準備統計を発表しました。ドルの比率は全体の62.88%と、2四半期連続で増加しました。一方、ユーロは22.21%と、22.60%から低下しました。FRBが年後半に利上げすると予想される中、各国の中央銀行がドルの保有を増やしていることがわかりました。

世界外貨準備を、比率の多い通貨順に並べました。

(1)ドル  62.88%
(2)ユーロ  22.21%
(3)円  3.96%
(4)ポンド  3.80%
(5)カナダドル 1.91%
(6)オーストラリアドル  1.81%  
(7)スイスフラン  0.28%
(8)その他  3.14%

ドルとユーロの比率の合計は全体の85%を占めています。世界の2大通貨と呼べます。日本円の比率は前の四半期と同じ。ポンドと並び2番手グループにいます。資源国通貨のカナダドルとオーストラリアドルが3番手グループ。遠くない将来、中国の人民元が各国の中央銀行の外貨準備に組み込まれ、ドル、ユーロに続く比率になることが予想されます。外貨準備高の保有高ランキングでは、中国は断トツの世界一です。

新興国の外貨準備高は去年、過去20年ではじめて縮小しました。IMFによりますと、新興国の外貨準備の合計は去年1年で1145億ドル減り、7兆7400億ドルでした。去年の第2四半期は8兆600億ドルありましたが、それをピークに減少に転じました。Financial Timesの調査では、新興国10ヵ国中9ヵ国が外貨準備高のピークを過ぎ、保有高の縮小傾向が続く可能性が高いことがわかりました。

FRBが利上げする方向にあることで、ドル・キャリー取引の巻き戻し、もしくは新興国から外貨を引き上げる傾向が強まり、その影響が新興国の中央銀行の外貨準備に影響しはじめたことが窺えます。通貨防衛のため、新興国の中央銀行が外貨を取り崩す動きもあると考えられます。

 
[April 01, 2015]  No 031843129

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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