2分でわかるアメリカ

2015/03/20失敗したLAの肥満対策

いまから7年前。ロサンゼルスが全米の注目を集めました。ファーストフードの新規店舗を禁止したからです。肥満と糖尿病を減らすことが狙い。しかし、注目を集めた対策の効果がなかったと地元のThe Los Angeles Timesが報じました。

リサーチ会社のRand Corporationによりますと、2007年から2012年の5年間で、ロサンゼルスの各地区で、肥満と糖尿病が減るどころか、増えました。一部の地域では、大幅に増えました。

問題はロサンゼルス市の条例にありそうです。ロサンゼルス議会が決めた条例は、南部地区で単独のファーストフードの新規店舗の建設を禁止するというもの。禁止されたのは、約70万人が居住、黒人のシェアが高い地区です。ただし、単独店舗ではなく、モールの一部などの店舗は除外されました。

条例により、2012年までの5年間で、ファーストフードの単独店の開店はゼロでした。しかし、モールなどに新たに17のファーストフード店がオープンしました。単独店ではないので、条例違反ではありません。法的な限界があったのかもしれません。

ファーストフードの新店舗が禁止された南ロサンゼルスでは、肥満率が63%から75%へ、糖尿病は57%から58%へそれぞれ増えました。驚くほど高い率。条例の効果は全くなかったことになります。

アメリカでは、所得が高い人はスリムに、所得が低い人ほど肥満になる傾向があります。ヘルシーな食事、エクササイズをする人とファーストフードを中心に食事をする人の差だと考えられています。ニューヨーク市のブルームバーグ前市長が2012年に、スーパーサイズのソーダの販売を禁止する条例の成立を目指しましたが、裁判所の判断で実現しませんでした。

ロサンゼルス市は、これに懲りず、新たな対策を導入する可能性があります。アメリカの大都市の肥満・糖尿病との戦いが続くとみられています。

 
[March 19, 2015]  No 01056582

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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