2分でわかるアメリカ

2015/03/11「Changes」を再び求めるアメリカ人

2016大統領選挙の候補者選びが進んでいます。民主党はヒラリー・クリントン前国務長官が優勢、共和党はジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事がリードしています。ただ、アメリカ人の過半数は、有力候補者2人について、大きな希望をもっていないことがわかりました。

NBC Newsと The Wall Street Journalが共同で、1000人を対象に今月はじめに聞き取り調査した結果によりますと、59%のアメリカ人が、2016大統領選で現在の政治、政策から大きく変わる、つまり「Changes(変化)」を求めていることが、明らかになりました。経験のある人を支持する人は39%に留まりました。

特に、共和党の有力候補のジェブ・ブッシュ氏については、60%が過去の実績を評価していると答え、新しいアイディアや未来のビジョンを評価する人はわずか27%でした。ブッシュ氏は、元大統領の息子であり、弟であるという政治家ファミリーの印象が強いのかもしれません。ヒラリー・クリントン氏についても、過去を評価する人が51%と、未来のビジョンを評価する44%を上回っています。

ジェブ・ブッシュ氏については、共和党内の支持が弱いこともわかりました。共和党員でブッシュ氏を支持すると答えた人が49%と低く、支持しないと答えた人が42%もいました。これに対し、民主党員の86%がクリントン氏を支持すると答え、党内がまとまっていることが明らかになりました。

世論調査の結果は、現在の政治状況を反映しています。民主党のオバマ大統領と共和党が過半数を持つ連邦議会が対立する構図にあり、外交問題から経済、予算にいたるまで、幅広い政策が動かなくなったからです。雇用統計をはじめ多くの経済指標が景気回復を示していますが、ほとんどのアメリカ人が実感していないことも影響していると思います。代わり映えしない政治家に希望を持てなくなっているとも言えます。

2008年の大統領選では、「Changes」「Yes we can」をスローガンにした当時無名だったオバマ氏が大勝しました。アメリカ人はいま再び、新しい政治家を求めています。

 
[March 10, 2015]  No 01056575

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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