2分でわかるアメリカ

2015/02/25数字に出始めたテレビ離れ

15歳の娘がリビングのテレビの前に座ることは殆どありません。iPhoneでユーチューブの動画を視聴、スナップチャットで友達と対話、インスタグラムで写真を共有します。リビングルームのテレビは、NetflixやHuluでオンデマンドの映画を視聴する、もしくはWiiのゲームをするときだけです。テレビ放送を視聴することはありません。

「地方から出てきた日本の大学生がテレビを買わなくなった」と聞いたことがあります。日本でもテレビ離れが進んでいるようですが、オンデマンドが日本より進んだアメリカでは、若い世代だけではなく、幅広い世代でテレビ離れが進んでいます。

Financial Timesは「視聴者がオンデマンドにシフト、放送局が売上高の減少を懸念している」と報じました。非常にまとまった記事で、一部をご紹介します。

CBSを所有するバイアコム、NBCを傘下に持つコムキャスト、ABCのオーナー、ウォルト・ディズニー、そしてフォックスを持つ21世紀フォックスの4つのネットワークテレビの広告収入が減少し始めました。決算発表で、その傾向が顕著です。背景には、視聴率と視聴世帯数が大幅に低下していることがあります。

CBSを含む多くのチャンネルを持つバイコムの前の四半期の視聴世帯数は18%も減少しました。傘下の黒人向けチャンネルBETの視聴世帯数は22%減少、子供向けケーブルチャンネルのニッケロデオンは17%減、10代後半-20代向けのMTVは14%減少しました。他のネットワークやケーブルチャンネルも、程度の差はありますが、同様の傾向が出ています。

テレビの広告主にとって最も価値がある18-49歳の視聴率も低下傾向が顕著です。去年第4四半期の視聴率は前期比で7%減少しました。3四半期連続の減少。過去最悪の減少でした。

その一方で、オンデマンドの利用者が大幅に増加しています。Netflixやアマゾン、さらにはGoogleまでもが、独自コンテンツを製作、動きを加速させています。オンデマンドでは、テレビのドラマも人気ですが、問題は広告が入らないことです。

テレビ番組に広告枠を設定するという50年以上続くビジネスモデルの代替モデルが見つからないため、放送局は通常のテレビ番組の広告枠を広げました。広告代理店の強い圧力も影響しています。「コマーシャルが多すぎる」と感じる人が多いと思いますが、これからは「もっと増えそう」です。アメリカでは既に「コンテンツの時間短縮」「広告枠増」の傾向が出ていますが、日本も続く可能性が高いと考えます。

 
 [February 24, 2015]  No 01056565

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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