2分でわかるアメリカ

2015/02/13凄すぎる「離婚ホテル」

「アメリカの離婚率は50%」と一般的に言われています。ただ、良く調べてみると「50%」はあくまでも推定で、正確な統計ではなさそうです。ただ、子供が通う高校の家族状況などを見る限り、50%とはいわないまでも「相当高い」と思います。

アメリカで離婚するには、多くの時間と費用がかかります。結婚を登録した州の法律にもよりますが、結婚後に蓄えた資産を折半する例が多くあります。親権がからむと、さらに複雑になります。双方が弁護士を雇い、「離婚契約」するまでに何年もかかるケースもあると聞きます。 訴訟大国アメリカを象徴するものだと個人的に思います。

「離婚の頭痛」を解消するホテルがあるとNew York Postが伝えました。それによりますと、ニューヨーク州サラトガ・スプリングスにあるギデオン・プットナム・リゾート&スパは、週末に離婚を成立させるパッケージを提供しています。高級リゾートホテルで、料金は5000ドル(約60万円)。2泊3日の宿泊、交渉を主導する専門の仲介人が指名され、ファイナンシャル・プランナーが資産の問題をアドバイスします。双方に弁護士がつきます。

New York Postが伝えた実際にパッケージを利用して離婚した夫婦は、ファイナンシャル・プランナーとの協議の合間に、赤ワインを飲み、マッサージを受けました。「リラックス」して冷静に対応するためでしょうか。「離婚ホテル」では、チェックイン時に、赤ワインとワイングラス、クッキー、ダークチョコレート、そしてミネラルウォーターが入った「離婚ホテル公認」のおしゃれなトートバックがそれぞれに渡されます。「離婚ホテル公認Tシャツ」が登場するかも、とツィートした人がいました。

5000ドルは高いか、安いか。ニューヨーク市には、最低料金が2万5000ドル(約300万円)もする離婚専門の弁護士がいるそうです。全米の平均離婚費用は1万5000-2万ドル(約240万円)とされています。これらを考えると、パッケージ料金は「魅力的」と言えます。変な話ですが。

「離婚ホテル」はオランダで誕生しました。ヨーロッパでは利用者が多く、6つの都市に「離婚ホテル」があります。成功率は98%。ギデオン・プットナムは、アメリカで最初の「離婚ホテル」。2014年9月にパッケージを導入して以来、4組のカップルが利用しました。

ところで、ハネムーンでの宿泊を計画しているカップルが、「離婚ホテル」だと知ったら。などと、考えてしまいました。

 
[February 12, 2015]  No 01056557

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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