2分でわかるアメリカ

2015/02/11相次ぐFRB要人の「利上げ示唆」

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は6日、FRBの利上げに関して「開始の潮目」にいるとの見方を示しました。同じ日、アトランタ連銀のロックハート総裁は「年央以降の利上げに向けた軌道を維持している」と述べました。

先週金曜日6日に発表された1月の雇用統計を受けて、FRBの要人の「利上げ示唆」発言が相次いでいます。雇用統計は予想以上に雇用者数が増加、労働参加率が上昇、注目された時間あたり賃金が増えました。

「利上げ示唆」発言は週が明けても続いています。サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は10日、「アメリカは年末までに完全雇用に達し、賃金の伸びが加速する」との見通しを示した上で、利上げ開始のタイミングが非常に近づいている(closer and closer)と述べました。

早期の利上げに関しては、一部のエコノミストが反対しています。例えば、元財務長官で大統領経済顧問だったサマーズ氏は、賃金が3%超増え、インフレ率が目標の2%に達するまで利上げすべきではないと繰り返し主張しています。

低インフレの問題は、FRB要人の一部も気にしているようですが、それでもウィリアムズ総裁は、利上げタミングを誤ると逆に混乱を招くと指摘しました。タイミングの良い「緩やかな利上げ」の必要性を訴えています。

ウィリアムズ総裁は、イエレン議長がサンフランシスコ連銀総裁だった際の調査部門の責任者でした。見方が類似しているとみられていて、他の総裁と比べ発言の注目度が高くなっています。Financial Timesは10日の発言を大きく詳しく取り上げました。

雇用統計を境に、マーケットの一部が「6月利上げ」を織り込み始めました。10日の債券市場では、米10年債利回りが節目の2%に一時戻しました。

目先の注目は、今月末のイエレン議長の半年に一度の議会証言です。そして、3月に開かれる次回のFOMCへの注目度がいつになく高まることが予想されます。

 
 [February 10, 2015]  No 01056555

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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