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2015/01/29大手銀のトルコ金利政策シナリオ

いま、イスタンブールにいます。28日付の地元の新聞は、中央銀行のバシュチュ総裁が金融政策決定会合を20日前倒して2月4日に開催すると大きく報じました。総裁の発言は非常にハト派的で、利下げを実施する可能性があるとしています。 背景として、トルコの1月のインフレ率が1%程度低下、過去45年で最も低い水準になる兆しがあると伝えています。中銀は、今年のインフレ率見通しを去年10月時点の6.1%から5.5%に下方修正しました。

中銀は今月20日、1週間レポ金利を0.5%引き下げ 7.75%としましたが、政府内で批判が高まっていました。エルドアン大統領は先週、「中銀はメッセージを理解していない」として利下げが不十分であると不満を示していました。27日には「政策金利が下がらなければ、インフレ率も下がらない」と発言、先進国がゼロ金利により低インフレを維持しているとの見方を示しました。この発言には疑問の声が目立ちますが、強い影響力を与えています。

2013年1月の緊急利上げ以降、中銀は政策金利を従来の2倍の10%まで引き上げました。そして去年4月以降、当時首相だったエルドアン氏の圧力を受け、利下げに転じました。来週2月4日の会合では0.5%利下げし、それ以降、インフレ率の動向をにらんで利下げサイクルを続ける可能性が指摘されています。

トルコの大手銀行ヤピクレディのエコノミスト、ムラット・アスラク氏は、エルドアン大統領が中銀に圧力をかける背景には、今年6月の総選挙があるとコメントしました。エルドアン大統領が率いる与党が勝利するのは確実だが、問題は憲法改正に必要な3分の2の議席を確保できるかだとしています。憲法改正で大統領権限を絶対的なものにすることを狙っているということです。しかし、そうならない可能性が高いと予想しました。政治圧力で中銀は選挙前まで利下げを続けるが、年後半は利上げに転じる可能性が高いというのがアスラク氏のメインシナリオです。

トルコリラについてアスラク氏は、FRBが利上げ方向にあるため、対ドル相場は現在の水準より約5%低い2.5ドルまで下落するが、トルコ中銀の利上げでリラは年後半に反発すると予想しました。

 
 [January 28, 2015]  No 01056546

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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