2分でわかるアメリカ

2015/01/15毎日がセール

去年の感謝祭の翌日、ブラックフライデーに娘と近郊のショッピングモールに行ったのですが、過去2、3年と比べ人手が少ないと感じました。娘は次の日も友達と買い物に出かけましたが、「割引率は同じ」と言っていました。

「Sales Everyday」アメリカでは毎日がセールです。一年で最もモノが売れるとされるブラックフライデーのずっと前、11月初めから冬物の洋服や家電が40%引きで売っていました。セールの前倒し。ブラックフライデーでは、目玉が一部ありましたが、割引率は普段と変わらず。セールはいまも続いています。40%オフ、50%オフ、60%オフ、70%オフという大きなボードが多くの店頭に掲げられた状態が日常化しています。

いつ買っても安く買えるので、当然ですが、購入日が分散します。ブラックフライデーや年末セールであえて買い物をするという動機が薄れます

アメリカ商務省が14日発表した去年12月の小売売上高は前月比でマイナス0.9%。予想のマイナス0.1%を下回りました。自動車を除く売上高は前月比マイナス1.0%でした。

ブラックフライデーを含む去年11月の小売売上高は従来の0.7%プラスから0.4%プラスに下方修正されました。10月も0.5%プラス から0.3%プラスへ修正されました。

小売売上高の中で最も低迷したのはガソリン・スタンドです。12月は前月比で6.5%減りました。前年同月比では14.2%も減少しました。アメリカ人が車を利用しなくなったのではなく、ガソリン価格が大幅に低下したことが影響しています。エネルギー庁のまとめでは、全米平均のガソリン価格は前年同月比で60%以上安くなりました

自動車とガソリンを除いても去年12月の小売売上高は前月比マイナス0.6%でした。日曜大工用品店、家電店、自動車ディーラーの売上高がいずれもマイナスになりました。ガソリン価格の下落が個人消費に恩恵をもたらすとエコノミストは予想しましたが、浮いたお金は、借金の返済や高くなった賃貸アパートや医療費の支払いに回りました。消費者が慎重になっていることが浮き彫りになりました。セールが日常化したのは、競争激化も一部ありますが、モノが売れないという背景もあります。

統計は、アメリカで暮らしている人の実感を反映したものになったと思います。アメリカは景気が良いとされますが、楽観視できないと考えますし、そう感じます。


[January 14, 2015]  No 01056535

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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