2分でわかるアメリカ

2015/01/07盗まれた富裕層の個人情報

アメリカの大手投資銀行モルガン・スタンレーが5日、35万人の顧客データを盗んだ社員を解雇したと発表しました。モルガン・スタンレーの全顧客の10%にあたるもので、富裕層を対象にしたウェルス・マネージメントの個人情報でした。

解雇された社員の名前は公表されていません。富裕層の個人情報を売る目的で盗み出したとみられています。社員が盗んだとされる富裕層900人分の名前、口座番号、居住する州、電話番号、一部の取引記録が一時的にインターネット上に流出したようです。モルガン・スタンレーは、去年12月27日に情報が盗まれたことを知り、先週2日に社員を解雇しました。FBIが捜査中です。

モルガン・スタンレーは、個人情報が盗まれた顧客に対し、ID保護のサービスを提供すると同時に、口座番号を変更しました。しかし、罰金を含めた罰が軽いため、今後も類似した犯罪が起こる可能性があると専門家は指摘しています。金融機関をはじめとする企業に警鐘を鳴らす結果になりました。

データ保護の問題は、大きな社会問題になっています。去年11月には、ソニーピクチャーズがサイバー攻撃を受け、幅広いデータが盗まれました。アメリカの治安当局は、北朝鮮の仕業と断定しましたが、ここにきて内部者の犯罪ではないかとの指摘も増えています。北朝鮮の金正恩第一書記の暗殺をテーマにしたコメディ映画「The Interview」が一部の映画館やオンラインで公開されましたが、何も起きていないことが背景です。個人的にも一昨日、ビデオ・オン・デマンドで作品を見ましたが、何の変化もありません。

情報保護の問題、対策は、2015年の最重要テーマの一つになりそうです。

 
 [January 06, 2015]  No 01056528

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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