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2014/12/17話題集める「日本人の危機」レポート

HSBCの日本に関するレポートが、ディーリングルームなどで話題になっています。

「The Year of Living Dangerously(危険に生きる年)」と題されたレポートは、HSBCの為替ストラテジストであるデビッド・ブルーム氏とポール・マッケル氏がまとめたもので、日本の衆院選で安倍与党が勝利したタイミングで公表されました。

レポートは、安倍首相が日銀に一段の圧力をかけた場合、「円が、速いスピードで秩序なく下落する可能性が高い」と警告しています。日本人の家計が、ヘリコプターが墜落するように急激に下がるとは予想しないが、政府が追加的措置を示唆すると、円が大きく動く可能性があるとしています。安倍首相は賃金の引き上げ、インフレ・スパイラルの達成に成功するかもしれないとした上で、その結果として日本国債の利回りが上昇するとは限らない、かわりに円相場が反応するとの見通しを示しました。

HSBCの2人はまた、円安が加速することにより、アジア近隣諸国で「通貨切り下げ戦争」が過熱するとしています。特にHSBCが強いとされる中国も人民元の切り下げに動く可能性が高いとしています。

レポートはその上で、崩壊といえるほど円が急落、ユーロの下落、そして新興国の危機が重なりドルが急上昇する可能性があると警告。世界経済の崩壊に繋がる危険があると警鐘を鳴らしています。

HSBCのレポートは、欧米の多くのメディアで取り上げられました。イギリスのテレグラフ紙は詳しく伝え、「HSBCはいつになく悲観的だ」と解説しました。そして、「銀行家でジョージ・ソロス氏の元アドバイザーの藤巻健史氏は円相場が200円、それ以上に売られる」と言っていたと伝えました。

16日のロシアのマーケットで起こったルーブルの急落と同様のことが円にも起こる可能性があるというのがHSBCの警告です。足元の円相場は、原油急落を受けたリスク回避で持ち直していますが、HSBCが指摘したリスクを秘めているのかもしれません。

 
 [December 16, 2014]  No 01056515

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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