2分でわかるアメリカ

2014/12/16気になる2015年のドル円予想

日本の衆院選で与党が勝利。アベノミクスが継続することが確実です。Financial Timesは、アベノミクスにより、日本はかつて経験したことがない大幅な通貨下落に直面していると伝えました。わずか2年で円の対ドル相場が78円から120円に下落、「貿易額で加重平均した円の実効レートは、1970年台はじめ以降で最も安い水準にある」としています。貿易に絡む企業、エネルギーのほとんどを輸入に頼る日本人の生活、海外渡航する日本人など。今後さらに大きな影響がでることが予想されます。

そこで気になるのが来年の円相場。「2分でアメリカを見る」のコーナーで、ときどきご紹介していますが、きょうは、大手金融機関の予想を要約します。

前提となるのが、中央銀行の金融政策の方向です。FRBは来年半ばから後半に利上げに踏み切る一方、日銀は緩和政策を維持、必要に応じて追加措置も辞さない。ECBは来年中に量的緩和に踏み切るというのがメインのシナリオです。ウェルズファーゴは「アメリカ経済が世界で最も明るいスポットになるとした上で、FRBが来年6月に利上げ、ECBと日銀はデフレとの戦いを続けるだろう」と顧客向けメモでコメントしています。

こうしたシナリオのもと、ゴールドマン・サックスは、ドル円の来年2015年末予想を130円ちょうどとしました。2016年末は135円、2017年末は140円と予想しました。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのグローバル・リサーチは、アメリカの個人と企業のバランスシートが完全に回復、アメリカ経済が強い成長を遂げると予想、ドルの堅調が2015年も続くと結論づけています。ボラティリティが高く、頻繁に投資戦略を練り直すことが必要になるかもしれないとしています。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダは、来年のドル円相場について、第1四半期(1-3月)から四半期ごとに124円、127円、129円とドルが対円で上昇を続け、年末は132円になると予想しています。同じカナダのナショナル・バンクは、来年のドル円相場は第1四半期が122円、続いて124円、126円とドルが対円で値を上げ続け、年末には128円になると予想しました。

いずれの予想も過去1ヶ月以内に出されたものですが、日本の衆院選の前のものです。ただ、想定内の結果だったので、予想が大幅に変わることはないとみられます。強弱感はありますが、ドル高円安が2015年も継続するとの見方が北米の大手金融機関のメインシナリオです。

 
 [December 15, 2014]  No 01056514

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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