2分でわかるアメリカ

2014/12/11過酷すぎる米CIAの拷問

アメリカの諜報機関であるCIAのテロ容疑者に対する過酷な尋問の一端が明らかになり、全米で大きな議論を呼びました。大ヒットしたフォックスのドラマ「24」さながらの拷問は衝撃的でした。

アメリカの上院情報委員会は9日、9.11同時多発テロ後のCIAによる119人のテロ容疑者の尋問に関する報告書を公表しました。過酷な尋問を禁止したオバマ大統領の求めに応じたもので、6300ページの機密書類を528ページにまとめたものです。公表まで5年以上かかりました。

報告書は、テロ容疑者の顔に大量の水を注ぎ自白をせまる「水責め」を少なくとも83回も1人の容疑者に行ったことを明らかにしています。さらに、2週間続けて鎖でつり下げ自白を迫ったこと、1週間に渡り睡眠を妨害したことなどを指摘しています。その上で、過酷な尋問には重要な情報を引き出すまでの効果がないと結論づけました。報告書はまた、CIAがこれまで説明していた内容と比べ、はるかに暴力的で、拷問だったとして、違法性があるとしています。

報告書の詳細は、アメリカの主要メディアがトップ級で詳しく伝え、ヨーロッパや中東などでも大きく報じられました。テロ組織の人質になっているアメリカ人に危害が及ぶ恐れがあるため、ケリー国務長官は公表時期を延期するよう求めていました。

過激派組織「イスラム国」に人質になっていたアメリカ人3人が最近、殺害されました。政府は、上院の報告書により、「イスラム国」などのテロ組織が反発する恐れがあるため、米軍基地や在外公館などにテロへの警戒を強化するよう呼びかけました。情報公開が悪い結果をもたらさなければ良いのですが。

 
 [December 10, 2014]  No 01056511

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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