2分でわかるアメリカ

2014/12/09「ウーバーする」

娘のピアノの先生がソロリサイタルを控え、練習をかねて演奏するという小さいイベントを友人が企画、夫婦で友人宅におじゃましました。ロシア人らしく選曲はチャイコフスキー。個人的に好きな「クルミ割り人形」もあり、プロの演奏を堪能しました。

演奏の後、全員でワインを楽しみました。我が家以外はいずれもアメリカ人の夫婦。話していて気づいたのですが、共通点がありました。まず、全員がiPhoneとiPadを持っていることです。そしてもうひとつ。タクシーを使わなくなったことです。

最近、Uber(ウーバー)のサービスをよく利用します。公共交通機関が少ないロサンゼルスでは、外食の際にワインが飲めるので重宝しています。娘は、友達とシェアして高校から帰ることがあります。アプリを経由して5分以内で呼べる上に、タクシーより安いしチップがいらない、どこを走行しているのか地図で表示されているので娘が乗っても安心です。演奏会に来たアメリカ人は、ニューヨークなど旅行先でもタクシーを利用せず、ウーバーしか使ってないと話していました。最近では、ウーバーを利用することを「I will uber」などと動詞で使うアメリカ人までいるほどです。それほど浸透したということです。

ウーバーは一言で言えば、プライベート・カー・サービスです。個人ドライバーがタクシー運転手になるというもの。ロンドンをはじめいくつかの都市では、タクシー業界やハイヤー業界と対立しています。日本は運用当局の規制の関係で、タクシーがウーバーを兼用しているので、安いどころか迎車代として300円を加算されるので、普及しない可能性が高いと思います。インドではレイプ事件が発生、ウーバーが禁止されました。それでも、世界50カ国250都市に拡大、さらに普及する可能性があります。アプリ時代に生まれたビジネスです。

運転手が料金の20%をウーバーに納めるというのがビジネスモデル。全体でどれほど売上高があるのか公表さていません。わかっていることは、時価総額41億ドル(約4兆9600億円)あることです。先週木曜日に新規に12億ドル(約1兆4500億円)を調達しました。この時価総額は、デルタ航空、チャールズ・シュワブ、クラフト・フーズ、セールスフォース・ドットコムを上回る大きさです。凄いと思います。

 
 [December 08, 2014]  No 01056509

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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