2分でわかるアメリカ

2014/11/28「ドル強気コンセンサス」は危険?

11月の第4木曜日のきょうは、アメリカの祝日、サンクスギビングデー(感謝祭)。マサチューセッツ州プリマスに移住したイギリス人が収穫を祝ったのが起源とされています。リンカーン大統領が祝日にしました。いまでは、家族や友人が集まってターキー(七面鳥)とカボチャのパイを食べて楽しむというイベントになっています。宗教色や政治色が薄いため、アメリカの誰もが好む祝日です。

感謝祭もしくは明日28日のブラックフライデーについて書くつもりだったのですが、フィナンシャル・タイムズ(FT)に興味深い記事がありましたので、ご紹介することにしました。

タイトルは「ドル・ブル・コンセンサスの危険」です。記事は「外国為替相場の予想は、信頼できないことで有名だ」と始まっています。BNPパリバのアナリストが、過去12ヵ月間の市場関係者の相場予想のコンセンサスと新興国通貨相場の動向を比較調査したところ、「良く言っても、少し役立った」にすぎなかったとの結論がでたとしています。また、コメルツバンクの別の調査でも、多くの予想が参考にならなかったそうです。

プロの予想でも当てにならない。としたら、どうか。世界の金融機関の外国為替のストラテジストやアナリストのほとんどは、今後ドルが円を含む全ての通貨に対して上昇するとの見通しを持っています。例えば、ゴールドマンサックスは、ドルが対円で上昇を続け、3年先には140円までドル高円安が進むと予想しています。

FTは、ドル高のコンセンサスの背景を分析しています。第一に、日本、ユーロ圏、オーストラリアなどの中央銀行と比べ、FRBが通貨高を恐れていないということです。2つめは、アメリカ経済がヨーロッパや日本より相対的に良好なこと。そして3つめに、ドル高基調に乗り遅れた投資家がいるということです。その上でFTは、いずれも納得できる根拠ではないと解説しました。そして、「コンセンサスはときどき当たる。でも誰もが同じ見方なのが心配だ」とするHSBCのストラテジストのコメントで結んでいます。

「2分でアメリカを見る」のコーナーで、市場関係者の相場見通しを紹介していますが、参考程度にとどめておいた方が良い、ということでしょうか。

HAPPY THANKSGIVING!

 
 [NOVEMBER 27, 2014]  No 01056502

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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