2分でわかるアメリカ

2014/11/08「お金持ちの掟60」富豪の勝利

4日に実施されたアメリカの中間選挙は、野党の共和党の大勝、オバマ民主党の大敗でした。予想以上に共和党が躍進しました。

誰が投票したのか。The Washington Postの分析によりますと、4日に投票した人の75%は白人でした。黒人が12%、アジア系は3%に留まりました。2年前の選挙と比べても、国勢局の人種別調査と比較しても、白人の割合が高いことがわかります。

6年前の大統領選挙では、黒人やアジア系などのマイノリティー、そして若い層が積極的に投票、アメリカの歴史上初の黒人の大統領を選出しました。低所得者層と中間層がオバマ大統領に高い期待を抱きました。対照的に今回の中間選挙では、白人で、高齢層、所得が高い層が積極的に参加、共和党は8年ぶりに上院を奪回しました。裕福な白人の勝利と言えます。オバマ大統領の不信任とも受け取れます。

CNBCは、中間選挙では、非常に裕福な候補者の勝利が目立ったと伝えました。

連邦議会選挙と同時に、一部の州では知事選も実施されました。イリノイ州の知事選では、ビリオネアーのブルース・ラウナー氏が勝利しました。現役のパット・クイン氏は、年6000万ドル(約69億円)というラウナー氏の高額所得、9つもある豪邸、そして14万ドル(約1610万円)もするナパのワインクラブの会費などを激しく批判、自分は一日の食費が11ドル(約1265円)だと訴えました。しかし、有権者は質素な知事より、成功したビジネスマンを選びました。

ジョージア州の上院を選ぶ選挙では、民主党のミッシェル・ナン候補が、裕福なビジネスマンのデビッド・パドゥー候補を激しく批判しました。「海外へ生産拠点を移し、お金を儲けた」と。ブルーカラー出身の訴えはうまく伝わらず、寝具メーカーのCEOだったパドゥー氏が勝利しました。

株式相場が過去最高を更新、経済指標がアメリカ経済の回復を示しています。しかし、ほとんどのアメリカ人は実感がなく、むしろ生活が苦しくなっています。そして、高額所得者層への増税などに反発する白人、高額所得者が増えています。今回の中間選挙でアメリカ人は、お金持ちの手腕に期待を込めました。
 

[NOVEMBER 07. 2014]  No 01056488    
 

    







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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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