2分でわかるアメリカ

2014/10/25「お金持ちの掟58」米富豪の職業トップは投資

経済誌フォーブスは、毎年秋にアメリカの長者番付にあたるForbes400(フォーブス・フォーハンドレッド)を発表しています。なぜ100人でなく、500人でもなく、400人にしているのか。お金持ちの社交の場として知られるニューヨークのカーネギーホールの収容人数が400だからです。

最新の2014年版では、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏が資産総額810億ドル(約8兆8000億円)で21年連続のトップでした。2位はバークシャー・ハザウェイを率いるウォーレン・バフェット氏。3位はオラクルの創業者であるラリー・エリソン氏でした。上位3人の顔ぶれは去年と同じです。

400人の職業別上位3業種は、投資が93人で最も多く、52人のテクノロジー、そして30人の飲食が続きます。

「投資」の内訳ですが、最も多かったのはヘッジファンドです。「2の20」といって、預かり資産の2%の管理費と利益の20%を成功報酬として受け取るヘッジファンド・マネジャーは、世界の株式、債券、外国為替などでレバレッジをかけて利益を出し、巨額の報酬を得ました。富豪上位400人の7.8%を占めています。次に多いのが未公開企業へ投資するプライベート・エクイティ。資産を運用するマネー・マネージメント、ベンチャー投資のベンチャー・キャピタルが続きます。ウォーレン・バフェット氏は、マネー・マネージメントに分類されると思います。フォーブス400が最初に発表された1982年は「投資」が全体の4.4%しかいませんでしたが、2014年版では21%を占めました。不動産投資で財をなしたビリオネアも目立ちます。

職業別で2番目に多いテクノノロジーには、ビル・ゲイツ氏やラリー・エリソンら有名人が並んでいます。マーク・ザッカーバーク氏は11位。フェイスブックの株価が大幅に上昇したことで、ザッカーバーグ氏の個人資産は150億ドルから340億ドル(約3兆9700億円)へ倍増しました。アクション・ビデオ・カメラのGoProの創業者であるニコラス・ウッドマン氏は、IPOで資産額が200%も増えました。

飲食が職業別で多かったのは意外ですが、マクドナルドやスターバックスなど世界ブランドが多いので納得がいきます。キャンベルスープの創業者の孫やチャイニーズ・ファーストフードのパンダ・エクスプレスの創業者らもランクインしています。チョコレートのM&MやSNICKERSのメーカーであるマーズを創業したフォレスト・マーズ・ジュニア氏の資産額が220億ドル(約2兆3800億円)で全体の19位でした。

フォーブス400に入るためには、個人資産が少なくとも15億5000万ドル(約1680億円)必要です。400人の資産合計額は3年前と比べ40%増え、2兆2900億ドル(約248兆円)に達しました。これは人口2億人のブラジルのGDPに相当します。一方で、アメリカ人の90%の資産が1987年より少なくなっているというデータがあります。考えさせられます。

 
[OCTOBER 24,2014]  No 01056478    
 









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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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