2分でわかるアメリカ

2014/10/09経済指標と実感の差が出た調査

IMFが7日発表した最新の世界経済見通しに関する報告書では、ユーロ圏の中核であるドイツ、フランス、イタリアの今年と来年の成長率見通しが大幅に引き下げられたほか、日本も大幅に下方修正されました。その一方でIMFは、アメリカの今年の成長率見通しを引き上げました。先週金曜日に発表された9月の雇用統計は、予想以上に雇用者が増え、失業率が大幅に低下しました。

本当にアメリカの経済は強いのか。確かに、ユーロ圏や日本と比べると回復の勢いは強いし、企業の業績も悪くありません。しかし、全く実感がありません。モノの値段は統計以上に上がっていると感じますし、多くの企業が依然としてレイオフを続けています。商業物件の「空き」も目立ちます。

CNBCが実施した最新のアンケート調査の結果は、「景気が良くない」という実感を反映した内容になりました。オバマ政権の経済政策を支持した人はわずか24%、去年6月の調査では33%でしたので、大幅に低下したことになります。44%の人は、オバマ大統領の経済政策は全く信用できないと答えました。

アンケート調査をみると、来月はじめの中間選挙で、オバマ大統領が属する民主党は厳しいのではないかと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。なぜなら、同じアンケート調査で、議会の民主党と共和党はどちらも信用できないと答えた人が多かったからです。特に共和党の経済政策を支持した人はわずか12%しかいませんでした。公式には景気回復期5年目を迎えますが、一向に生活が改善しないために政治不信になっていると言えるかもしれません。

こうした中、著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は7日、2016年の大統領選挙ではヒラリー・クリントン氏が勝つとロサンゼルス郊外のラグナ・ニゲルで開かれたフォーチュンのイベントで発言しました。「ヒラリーは間違いなく勝つ。お金をかけてもいい」と語りました。バフェット氏の考えによると、ヒラリー・クリントン氏は出来るだけ出馬表明を遅らせるだろうというということです。

中間選挙は11月4日火曜日。アメリカでは政治を巡る話題が増えそうです。
 
 
[OCTOBER 08, 2014]  No 0105636

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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