2分でわかるアメリカ

2014/10/02FRBがチェックしない物価指数

FRBがいつ利上げに踏み切るのか。FRB幹部の発言や重要な経済指標が発表されるたびに、思惑でマーケットが動きます。注目を集めるデータのひとつが消費者物価指数です。英語で略してCPIといわれることがあります。FRBは2%のインフレをターゲットにしていて、その水準を上回ると景気を冷やすため、利上げに踏み切るとみられています。

FRBが注視する政府の統計では、まだ2%を下回っていて、景気が過熱していないことを示しています。しかし、別の統計では、インフレが進んでいます。

CNBCは「チーズバーガー指数」が政府統計と異なる状況を示していると伝えました。ConvergeEXが定期的に発表しているもので、アメリカ人が大好きなチーズバーガーの価格は前年比で5.8%上昇しています。

チーズバーガーを構成する材料の多くが値上がりしています。牛肉の価格は去年と比べ16.2%上昇。ベーコンは8%、アメリカン・チーズは8.4%高くなりました。ひとつだけインフレではないのはパンで、前年比で0.9%価格が下がりました。カリフォルニアでは、チーズバーガーにレタスとトマトをいれるのが一般的ですが、それぞれ3%程度高くなりました。

近所のスーパーで買い物をすると、確かにモノの値段が高くなっているのを実感します。牛乳をはじめとする乳製品、肉、オレンジジュースなど去年と比べ10%以上も値上がりしています。カリフォルニアでは干ばつが深刻ですが、その影響もあって果物は目立って高いように感じます。「少し下がった」と唯一感じるのはガソリンです。原油相場に連動していて、最近の相場下落を反映しています。

景気全体については、去年とほとんど変わらないと感じます。「景気が良い」と言う話は聞いたことがありません。「景気が弱い中でインフレ率が上昇している」とのいうのが実感です。実際に暮らしていて感じることと政府の統計にいつも開きがあるのですが、今回は特にそれを強く感じます。
 
  
[OCTOBER 01, 2014]  No 0105631

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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