2分でわかるアメリカ

2014/09/18なぜ泥棒はホンダが好きか

「自動車泥棒」といえば、ドイツの高級車などを盗んで海外に売却して儲ける、とみられていました。しかし、GPSをはじめ技術の進化で、最新のクルマでは盗難防止機能がデファクト・スタンダードになりつつあります。映画やテレビドラマのように、ドアをこじ開けて、ハンドルの下の配線をつないでもエンジンは起動しません。

数字にもあらわれています。The New York Timesによりますと、ニューヨーク市で登録されたクルマが盗難にあう確率は、1990年と比べ96%も低下しました。全米でみても盗難車が減っています。FBIなどのまとめによりますと、去年の盗難車数は前年比で3.2%減少しました。70万台を少し割った程度とまだまだ高水準なのですが、1991年と比較すると半分以下に減りました。

アメリカで去年盗難にあったクルマのリストでトップはホンダのアコード。2位はホンダ・シビックでした。3位と4位がアメリカのピックアップ・トラックで、5位はトヨタのカムリでした。特徴は古いモデルが極端に多いことです。意外にもドイツの高級車はリスト上位にありません。

アコードは去年約5万4000台が盗まれたのですが、その84%は1997年製もしくはそれ以前の古いモデルでした。1996年製のアコードは8166台も盗難にあっています。これに対し2013年モデルは276台だけ。シビックも古いモデルばかりが盗まれています。

なぜか。当時は防犯システムがホンダ車に導入されていなかったことが背景にあります。USA Todayによりますと、シビックに防犯対策が施されたイグニッションが導入されたのは2001年のことだそうです。アメリカのホンダは「壊れない」との評価を得ていて、古くても乗れると泥棒が判断している可能性があります。それを裏付けるように、自動車の部品販売店では、ホンダのアコードやシビックの部品、消耗品に根強い人気があるそうです。
 
 
[SEPTEMBER 17, 2014]  No 0105620

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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