2分でわかるアメリカ

2014/09/04COOがいなくなった

COOは、Chief Operating Officerの略語です。業務執行責任者という意味。財務担当役員であるCFOと並んで最高執行責任者のCEOをサポートする執行役員の役職です。アメリカでは、1990年代後半からCEO、COO、CFOの3つの執行役員職による経営が主流になりました。しかし、最近になって変わりました。

USA Todayによりますと、情報サービスを提供している大手のウインドストリーム・コミュニケーションのブレント・ウィッティングトンCOOが先月離職しました。年100万ドル(約1億円)の給与と170万ドル(約1億7000万円)相当の株式という多額の報酬を得ていた重職でした。しかし、会社側はウィッティングトン氏の後任を指名せず、COO職は廃止されました。

COOを廃止する企業が増えています。かつてCOOがいたマクドナルド、ツイッター、アップルなどの有名企業でも廃止されました。企業幹部のヘッドハンティング会社のクリスト・コルダーによりますと、S&P500とフォーチュン500の両方、もしくはいずれかに入る大手企業のうち、2013年時点でCOOがいるのは35%。2000年の48%から大幅に減りました。

背景には、役職のレイヤーを減らす方向にあることがあります。CEOはより現場に近くなり、会社の状況を肌で感じながら経営するという方向になったということだと思います。日本の会社の「会長」に近かったCEOが、日本の会社の「社長」に近づいたと言えます。ただ、日本語で「社長」と訳されるPresidentは、欧米企業には何人もいます。

ところで、欧米と比べて日本の企業は、取締役会と執行役員が区別されていないように思います。欧米企業で意思決定機関の取締役会に入る執行役員は、CEOとCFOの2名程度。過半数は、社外取締役が占めます。上場企業ほど傾向が強く、家族経営の企業は日本の企業に近い構造になっています。
 
 
[SEPTEMBER 03, 2014]  No 0105610

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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