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2014/08/16「お金持ちの掟48」あのホテルと刑務所

ニューヨーク・マンハッタンの5番街。セントラル・パーク東南の角に、緑の屋根の白いビルがあります。重厚な作りで、歴史を感じさせます。1985年9月22日、G5の財務相と中央銀行総裁が外国為替マーケットに大きな影響を与えた合意をした会場です。ホテルの名前からPlaza Accord(プラザ合意)と名付けられました。プラザホテルのロイヤル・スイート・ルームは一泊3万ドル(約300万円)もします。

もう一つ。ロンドン中心部のメィフェア地区、パークレーン89と90に位置する重厚なビル。1929年の完成から85年が経った現在も、ロンドンでは誰もが知るランドマーク的な5つ星ホテルです。Grosvenor House (グロブナーハウス)。

この2つの歴史的建造物を所有しているのはインドの富豪、スブラタ・ロイ氏です。ロイ氏は、金融会社、不動産会社、テレビ局、映画会社、出版会社、旅行会社などを傘下に持つコングロマリットのサハラの会長です。サハラグループの全従業員数は100万人います。

さらにロイ氏は、クリケットチームやフォーミュラーワンのチームも持っています。セレブとの豪遊など派手な行動で知られ、インドで最も目立つ富豪です。個人資産がどれくらいあるかは複数の説がありますが、1000億円超を持つビリオネアーであることは間違いないようです。

ロイ氏はいま、ムンバイにある刑務所にいます。不適切な金融取引をした罪に問われ、5か月前に身柄を拘束されました。ただ、ロイ氏は特別待遇を受けています。裁判所から提示された16億ドル(約1600億円)の保釈金を捻出するための仕事をするオフィスが提供されているのです。

刑務所の直ぐ近くにある広さ50平米ほどの事務所ですが、ビデオカンファレンスの設備があり、訪問者を受け入れることも出来ます。ロイ氏はここで、プラザホテルとグロスナーハウス、そして別にもう一つのホテルを売却する交渉をしています。今月19日までが期限でしたが、交渉が進んでいるため、さらに15日間延長されたとロイターが伝えています。

ロイ氏が売却しようとしているニューヨークのプラザホテルは、「ホームアローン」など多くの映画の舞台になりました。「華麗なるギャツビー」の舞台としても知られています。ロイ氏の波瀾万丈の人生を描いた映画が企画されるかもしれませんね。

 
[August 15, 2014]  No 0105597







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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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