2分でわかるアメリカ

2014/07/01ボラティリティは死んだ?

きょうは6月最終日。今年前半、上半期を振り返ると、マーケットが異例な動きだったことがわかります。

The Wall Street Journalによりますと、株式の代表的な指数であるダウ、金相場、ダウ・ジョーンズUBS商品指数、米10年債相場、MSCI先進国株価指数、MSCI新興国株価指数の6つの指数がいずれも今年上半期に上昇しました。1993年以来、21年ぶりのことだそうです。アメリカの成長がまだら模様、中東やウクライナなどの地政学リスクがあるにもかかわらず上昇。ただし、上昇率はいずれも小幅です。

FRB、日銀、ECBが超緩和的政策を継続したからとの指摘、債券相場、金相場、株式相場が去年大きく変動したことの反動だとの指摘があるが、同時に、売買高の低調さとボラティリティの低さが投資家をナーバスにしているとThe Wall Street Journalが伝えました。

ボラティリティの低さ。つまり、相場がこう着して動かない。今年上半期のCBOEボラティリティ指数の平均は13.8。金融危機前の2007年以来の低さ。長期的な平均と比べ30%超低い水準です。

外為相場も同様にボラティリティが低下しています。ドル円もユーロドルも狭いレンジで推移、当然クロスも動かない。日経新聞は、6月の円相場の値幅がバブル後2番目の狭さだと指摘しています。

「ボラティリティは死んだのか」。CNBCは今月、こうしたテーマを取り上げました。トレーダーの多くは、相場が動くことによって利益を出しているため、戦略の練り直しを迫られているとしています。ひとまず、現金の持ち高を大幅に増やしている投資家も少なくないと指摘しています。チャートを使った取引、狭いレンジで小額取引を繰り返すしかない、とのコメントもありました。

「こう着相場が続いたことで、マーケットのエネルギーが溜まっている」との指摘も一部であります。急変の前兆ではないかとの見方です。確かに歴史的に見ると、こう着相場が続いた後に大きく変動した例が何度かあります。一方で、夏真っ盛りで参加者が少なく、リスクをとらないとの見方もあります。明日から7月。今年下半期の動きに注目です。
 
 
[June 30, 2014]  No 0105564

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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