2分でわかるアメリカ

2014/06/24「日本の児童ポルノ法」を嗤(わら)う

アメリカ人は、伝統的に深夜にテレビのトークショーをみます。寝る前にリラックスして。コメディですが、世界情勢や国内政治、社会問題を「ブラックジョーク」で伝えます。政府を批判することも日常茶飯事です。

日本の報道番組は政府の影響を強く受けていると思います。「御上(おかみ)が絶対」の武家政権時代の影響があると個人的に思います。ニュースが公報のようになっていて、お笑い番組でも政府を題材にした「ブラックジョーク」はタブー。たまにあっても腰が引けている。比べて、アメリカの「言論の自由」はかなり先をいっていると感じます。

アメリカのトークショーは政治を動かすこともあります。The Washington Postは、前夜の各局のトークショーのサマリーを毎日伝えています。個人的に最も好きなのは、コメディ・セントラルが放送しているジョン・スチュアート司会のThe Daily Showです。ニュース・キャスター風に伝えるジョン・スチュアート氏の「ブラックジョーク」が実に面白い。イラク情勢に関するオバマ政権を笑い飛ばしています。

ジョン・スチュアートは、今月19日の放送で「日本」を取り上げました。改正児童買春・児童ポルノ禁止法が国会で可決、7月中に施行される見通しになったことを皮肉ったものです。「パンケーキを焼くロボットが開発されたのは日本だけ。その日本でいまごろになって児童ポルノ禁止法が成立。日本には児童ポルノ犯罪が無いからに違いない」とジョン・スチュアート氏が言った後、「日本は児童ポルノ大国だ」と伝えるニュースを流します。ジョン・スチュート氏が「日本人、恥ずかしいぞ」とコメント、会場が爆笑します。

今回成立した日本の改正児童ポルノ禁止法は、日本ではほとんどニュースになっていませんが、海外では、ジョン・スチュアート氏だけではなく、主要メディアが大きく報じています。いずれも「児童ポルノが大産業になっているのは先進国の中で日本だけ」と批判的に伝えています。特に「表現の自由を侵害する恐れがある」との意見を受けて、漫画やアニメについては規制の対象外としたことを批判しています。というより「軽蔑」しています。「子供がレイプされる漫画も日本では合法だ」と。日本人の常識が世界の非常識になっています。
 
 
 [June 23, 2014]  No 0105559

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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