2分でわかるアメリカ

2010/07/22米の所得配分はジンバブエ並み


経済力が僕の1万倍あるロシア人のセルゲイについて、このコーナーで以前ご紹介しました。セルゲイと同様にウルトラ・リッチなアメリカ人の知人が数人いるのですが、彼は、不況とか、雇用とか、ほとんどの人がいま悩んでいる問題からかけ離れた世界にいます。

夏休みは、1ヶ月以上。もちろん家族全員がファーストクラスかプライベートジェットで、南の島やヨーロッパにある別宅で過ごします。

スイスの高級時計は不況の影響を受けていますが、2000ドル(約18万円)以上の時計は今年1年で9%増える見込みだそうです。高級宝飾品のティファニーも売上げが伸び悩んでいますが、ニューヨーク5番街の売上げは2ケタの伸びとなっています。ウルトラ高級品市場は好調なのです

 最低でも3000万ドル(約27億円)を投資に回しているアメリカの富裕層の資産は、去年1年間で資産を平均で21.5%増やしたそうです。いくら使っても減らないなんて、羨ましいです。

コンサルティング会社のキャップ・ジェミニによりますと、世界にはウルトラ・リッチな人が約10万人いるそうです。その3分の1がアメリカに住んでいます。中国やロシアでもウルトラ・リッチが増えていると思いますが、アメリカは断トツです。 

大手企業の代名詞ともなっているフォーチュン500企業のCEOの年収の平均は、1000万ドル(約9億円)を超えています。CEOと社員の平均年収の差は300倍以上。1940年代から1980年までの格差は40倍でしたので、いかに格差が拡大しているのかが分かります。

日本は、カナダ、オーストラリアなどの先進国と同様に、企業のトップと一般社員の格差が低いことで知られています。一方のアメリカは、世界で最も格差が大きく、所得配分が最も近いのはジンバブエだそうです。エルサルバドルも格差が大きいのですが、自由な国アメリカは、世界で最も不公平な国でもあるのです。

[July 21, 2010] No 010210

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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