2分でわかるアメリカ

2010/07/21Googleのつまずき


アップルのiPhoneキラーと呼ばれたGoogleのスマートフォン、ネクサス・ワンの販売が停止されるようです。ウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、販売不振が理由だそうです。

ネクサス・ワンは、今年1月に発売されました。iPhone同様にタッチスクリーンを採用、ネットの使いやすさが売りでした。Google自らもネットで販売しましたが、全く売れず、カスタマー・サービスも不評でした。

世界最大シェアの検索サービスや、無料で大容量のメールサービス、衛星写真など、ユニークなサービスは世界をびっくりさせました。スマートフォンでもGoogleは大成功すると期待されただけに、ネクサス・ワンは、あまりにも早い市場撤退でした。

なぜ、ネクサス・ワンは失敗したのか。デザインや機能は、iPhoneや他のスマートフォンと遜色がありません。しかし、iPhoneが、ネクサス・ワンより圧倒的に優れているものがあります。それは、多種多様なAPPSです。

 もちろんGoogleにもアプリケーション・ソフトAPPSがありますが、その種類と数の豊富さはiPhoneが圧倒しています。第三者のデベロッパーは勝ち組に乗るため、次から次へと新しいAPPSが生まれます。現在10万以上のアップル用APPSがあるそうです。 

ソニーのプレステ1がかつて大ヒットしたのは、第三者による豊富なソフトが要因と分析されています。しかしプレステ3は、技術的なハードルが高く、開発費も高いため、魅力的なソフトが生まれず売れませんでした。プレステ1同様に、iPhoneの勝因はAPPSというソフトにつきると個人的にはみています。

僕の娘が通うアメリカの小学校では、生徒のおよそ半分がアップルのiPodTouchを持っています。音楽プレイヤーとしても使いますが、目的はゲームのAPPSです。子供が大きくなると携帯は当然、iPhoneを買います。iPhoneのAPPSの良さは、使った人にしか分かりませんが、一度使うと、他のスマートフォンには見向きもしなくなります。

ノキアはスマートフォン市場で苦戦、新しい経営者を募集中です。アメリカのモトローラ、台湾のHTC、韓国のサムスンなど世界中の携帯電話メーカーが新型スマートフォンを市場に出していますが、ユニークなソフトがありません。アップルの一人勝ちが続きそうです。それにしても、日本の会社は完全に出遅れましたね。残念です。

[July 20, 2010] No 010209

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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