2分でわかるアメリカ

2014/05/152016五輪、またロンドン?

妻が見ていた昨夜のロシアのニュースで、ブラジルのリオデジャネイロからのニュースを中継していました。「2016年夏のリオデジャネイロ・オリンピックが準備不足で、別の開催地が検討されている」と。「本当か」と驚き、ネットで調べてみると、先週末から今週にかけ開催地移転の噂であふれていました。

整理しますと、建設が予定されている52の施設のうち完成したのはわずか2件。全体では10%程度しか準備できていません。本番2年前の時点で、アテネ・オリンピックの際は40%、ロンドン大会では60%のインフラが完成した状態にありました。リオデジャネイロがいかに遅れているのかがわかります。

さらに、施設への投資に対する住民の反対集会が頻発、薄給の警察官がストライキを計画しているとの情報もあります。さらに水の汚染も深刻化しています。このため、インフラが整っているロンドンでの再度の開催の可能性があるという噂です。ロシアのメディアは、モスクワでの開催の可能性があると伝えています。

ソチで冬大会が開かれたばかりで、ウクライナ情勢も緊迫しているため、さすがにモスクワはないだろうと思います。しかし、ロンドンへの移転は、イギリスをはじめ欧米の主要メディアが伝え、話は大きくなりました。国際オリンピック委員会(IOC)は「根拠の無い噂」と完全否定しましたが、「火の無いところに煙は立たない」。噂は広がるばかりです。

リオ五輪が予定される2016年のちょうど110年前。ローマで五輪が開催予定でしたが、火山が噴火し会場予定地に被害が及んだため、開催地が変更されました。移転地はロンドンでした。五輪の歴史の中で一度だけですが前例があることが、噂の説得力を増す結果になっています。

現時点では、2016年の夏大会がリオデジャネイロから変更される可能性は低いと言えます。ただ、来年の今頃に準備が進んでいない場合は噂が現実味を増すことは確実です。ブラジルではもうすぐサッカーのワールドカップが開催されます。リオデジャネイロも主要会場の一つになっていて、サッカーファンだけではなく、オリンピック関係者も注目して観戦すると思います。
 
 
[May 14, 2014] No 0105532

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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