2分でわかるアメリカ

2014/05/08ヘッジファンドはこんなに稼いだ

211億ドル5000万ドル。日本円に換算して約2兆1150億円。アメリカのヘッジファンド・マネジャーの中で去年最も稼いだ25人の年収の合計です。想像以上の高額。

インスティテューショナル・インベスターのアルファ・マガジンが6日に発行した2013年の年間ランキングによりますと、ヘッジファンド・マネジャーの報酬は前年比で50%増え、2010年以来で最大でした。S&P500が大幅に上昇、多くのヘッジファンド・マネジャーのパフォーマンスが指数を下回ったと伝えられていただけに、ちょっと意外でした。

最も稼いだのはアプローザ・マネージメントのデビッド・テッパー氏。2年連続のトップで、推定年俸は35億ドル(約3500億円)でした。一日あたり10億円弱。凄すぎます。これは、1992年にジョージ・ソロス氏が、イングランド銀行と対決してあげた利益7億ドルの約5倍にあたります。ヘッジファンドのスケールが肥大化しています。テッパー氏が率いるヘッジファンドは、デルタ航空やアメリカン航空などの航空株、金融株、そして自動車株の売買で大きな利益を出しました。旗艦ファンドのアプローザ・インベスト1の投資家へのリターンは42%でした。

インサイダー取引で社会を騒がせたSACキャピタル・アドバイザーズのスティーブ・コーエン氏が24億ドル(約2400億円)で2位。僅差でポールソン&アソシエーツのジョン・ポールソン氏が続きます。

一般的に、ヘッジファンドには「2の20」のモデルがあります。投資家から預かった資金の年2%を管理費として、利益の20%を成功報酬として受け取ります。ただ、ファンドによって開きがあり、テッパー氏やポールソン氏のファンドがどれくらい受け取っているのかは明らかになっていません。銀行などと比べ、情報開示義務が限られているからです。

アメリカのヘッジファンドに去年流入した資金は637億ドル(約6兆3700億円)にのぼりました。歴史的な額です。ソロス氏やロバートソン氏の時代よりスケールアップした新たなヘッジファンドの時代が来ているように思います。
 
 
 [May 07, 2014] No 0105527

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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