2分でわかるアメリカ

2014/04/25ウェアブル・デバイスに黄色信号

先週末、東京・秋葉原のヨドバシカメラにロシア人の家族と行ったときのことです。11歳の男の子が「iWatchを買いたい」と言いました。「iWatch」は今年後半にアップルが発売する新しい携帯端末のことです。もちろん存在しないのですが、ウェアブル・デバイスを買いたいという意味でした。日本はテクノロジーで知られているので、当然あると男の子は思ったようです。

広い店内を探しましたが、見つけたのはサムスンの「ギア」だけでした。しかし、サムスンのスマホである「ギャラクシー」を持っていないと使い勝手が悪いので、iPhoneのユーザーである男の子は諦めました。「日本は意外にも遅れている」との印象を男の子は得ました。

ウェアブル・デバイスもしくはウェアブル・コンピュータとは、身につけて持ち歩くことが出来る携帯端末のことです。衣類に埋め込んだモノや頭につけるもの、眼鏡のようなものまで幅広い製品が開発されていますが、次の大型製品とされているのが腕時計型のデバイスです。

デバイスは、スマホとブルートゥースで繋がりメールやメッセージを読んだりするタイプ、そして、ランニングから睡眠まで日常生活を測定できる健康に焦点を当てたモノの2つに大別されます。

前者のデバイスは、Pebble(ペブル)をはじめアメリカの新興企業が複数発売しているほか、大手ではサムスンが「ギア」を出しています。アップルが「iWatch」を発売するとブレイクするのではないかと予想されています。後者の方は、スポーツブランドのナイキが先行、Fuel Bandが世界中でヒットしました。

将来性が期待されるウェアブル・デバイスですが、少し気になる動きが出てきました。ナイキが、今週はじめの決算の際、ウェアブル部門の従業員の過半数をレイオフすると発表したからです。発表を受け、ナイキがウェアブルから撤退かという報道が多数でました。ナイキは撤退を否定していますが、他の商品と比べ利益率が低いことなどから、撤退の可能性が消えません。The Financial Timesは「アップルが参入する前に、早くもウェアブル・デバイス市場がおかしくなっている」と報じました。

腕時計型のウェアブル・デバイスは、スマホの付属的な製品にすぎず、個人的にはあまり興味がありません。ただ、アップルのiWatchが想像以上の製品であれば購入を検討するかもしれません。皆さんは興味がありますか。
 
 
[April 23, 2014] No 0105518

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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