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2014/04/09天才バフェットのアルファの限界?

株式投資の専門用語にα(アルファ)とβ(ベータ)という言葉があります。投資の教科書に必ず出ています。ファンドマネジャーらが、ときどき使います。アルファとは超過利益のことで、ベータは市場平均値を指します。

具体的には、ニューヨーク株式相場のベンチマークとなっているS&P500指数が10%上昇し、自分が投資した株式が15%値上がりした場合、10%は市場平均から得られた利益、5%は市場より高い利益(アルファ)を得たということです。インデックス・ファンドを購入すれば、手数料は別として誰でも市場平均の利益を得ることができますが、それを超えたアルファを恒常的に得ることは困難。ファンドマネジャーは常にアルファを最大限にすることを狙っています。

アルファの達人で知られるのが、世界的に著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏。過去49年間、S&P500を上回るパフォーマンスを出してきました。注目されない割安な銘柄、いわゆるバリュー銘柄を探し出し、高いパフォーマンスを維持してきました。天才的な才能があることは、誰も認めるところです。しかし、バフェット神話に陰りが見えてきました。

The New York Timesは、オマハの巨人が普通になってきたようだと報じました。過去5年間で4回もパフォーマンスがS&P500を下回ったとしています。アルファが出せず、普通の投資家になったようだとしています。

投資戦略などを分析している独立系のサリル・メンタ氏は、ブログの中で「あのウォーレン・バフェット氏ですら負けた。市場に勝つことは難しい」とコメントしました。そして、市場に勝つことは考えず、皆と同様にインデックス・ファンドに投資することが好ましいことを示しているとしています。

バフェット氏は、会長を務めるバークシャー・ハザウェイの株主に宛てた手紙の中で、家族の資金でS&P指数ファンドを大量に買ったことを明らかにしています。市場に永久に勝ち続けることは難しいと結論を出したようにみえます。バフェット氏は、バリュー投資で知られるコロンビア大学のベンジャミン・グラハム氏を尊敬し、彼の教えに50年近く従ってきましたが、限界を感じたのかもしれません。

昨年は、世界的に株式相場が大幅に上昇、アルファを出せなかったファンドマネジャーが相次いだとされています。比較して今年は難しい相場。83歳の天才投資家バフェット氏の本当の実力が試されそうです。
 
 
 [April 08, 2014] No 0105507

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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