2分でわかるアメリカ

2014/03/04オスカーとサムスン

第86回アカデミー賞授賞式が2日夜、ロサンゼルス・ハリウッドのドルビー・シアターで開催されました。アメリカでは「オスカー」と呼ばれるイベントは、一言でいえばロサンゼルスのお祭りのようなものです。エンターテインメント関係者だけでなく、レストランやスポーツバーではモニターで流れる授賞式に市民が盛り上がり、ほとんどの家庭では友人などを招いてバーベキューとワインを楽しみました。スーパーボールも盛り上がりますが、「エンターテインメントの都」であるロサンゼルスでは、オスカーを街全体が祝います。

最も注目された作品賞は黒人奴隷を扱った「それでも夜は明ける」が受賞、次に注目される主演男優賞はエイズ患者を取り上げた「ダラス・バイヤーズ・クラブ」のマシュー・マコノヒーさん。そして、主演女優賞は、裕福な夫の破綻で精神的に追い込まれる妻を演じた「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットさんが受賞しました。

宇宙空間でのトラブルを描いた「ゼロ・グラビティ」は最多の7部門を獲得しましたが、全体的に低予算映画が高く評価され、大手スタジオの大作は主要な賞を逃しました。ソニー・ピクチャーズの「アメリカン・ハッスル」とパラマウントの「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は多くの部門でノミネートされましたが、オスカー像を手に出来ませんでした。アカデミー会員が、快楽主義や拝金主義、もしくは商業主義より、社会的な問題提起やメッセージ性を重視した結果だと思います。

一夜明けた3日朝、ロサンゼルス・タイムズをはじめとする地元メディアやテレビ各局は、レッドカーペットや授賞式後のパーティの報道一色でした。とりわけ目立ったのは、司会のエレン・デジェネレスさんがステージや会場内でスマホ撮影した写真をツィートしまくり、アクセスが過去最大だったオバマ大統領の当選直後のリツィート数を超えたというニュースです。

主力スポーサーのサムスンがギャラクシーを提供、ブラッド・ピットさんやジェニファー・ローレンスさんらと撮った写真がネット上にあふれました。授賞式の放送では、サムスンの新型端末のCMが流されました。オスカーは商業主義の敗北でしたが、サムスンのマーケティングは大成功でした。社会問題を多く抱える一面と、韓国の家電メーカーが躍進するアメリカを象徴するイベントでした。ちなみに、エレン・デジェネレスさんはギャラクシーではなく、iPhoneのユーザーであることを公言しています。
 
 
 [March 03, 2014] No 0105483

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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