2分でわかるアメリカ

2014/02/25ウォール街はカーリングがお好き

先週金曜日、ニューヨーク郊外の金融機関を訪問したのですが、トレーディング・フロアに数台あるテレビ・モニターにソチ五輪の中継が流れていました。普段はCNBCを流しっぱなしにしているのですが、アメリカ対カナダのアイスホッケー準決勝が気になり、取引どころではなかったようです。アメリカでは伝統的にアイスホッケーが人気。ただ、CNBCは、ウォール街が一番好きな冬のスポーツはカーリングだと伝えました。

15世紀にスコットランドで生まれたカーリングは、4人で構成された2つのチームで競うスポーツ。氷上の円をめがけてストーン(石)を滑らせ、最終的に円の中心にストーンを近づけたチームが得点を得ます。ストーンをコントロールする技術やチームプレーが大事なのですが、最も重要なのは「先読みする戦略と戦術」です。カーリングが「氷上のチェス」と呼ばれるのはこのためです。

ウォール街の金融機関では、少人数のチームが相場を先読みして投資戦略をたてることが多くあります。カーリングに共通する要素が多くあります。フォーダム大学のスポーツ心理学の教授は、相手の行動を予想して戦略を立てること、状況の変化に応じて小幅な修正を加えることなどがウォール街での仕事と非常に類似していると話しています。

アメリカの五輪放送権はNBCが持っていて、メインのNBCのほか、系列のCNBCでも一部の試合を放送しました。CNBCは、過去に何度もニューヨーク証券取引の取引が終わった1時間後の午後5時にカーリングの試合を放送しましたが、他の競技と比べ視聴率が大幅に高かったそうです。CNBCによりますと、バンク・オブ・アメリカのトレーダーは、カーリングの各チームの過去データを分析、勝敗を予想しているそうです。

ソチ五輪のカーリング男子は、カナダがイギリスを下し3連覇しました。また、美人選手が多く別の意味で人気のカーリング女子では、カナダがスウェーデンを破り、金メダルを獲得しました。カナダの投資家戦略を勉強するのも悪くないかもしれません。
 
 
[FEBRUARY 24, 2014] No 0105479

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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