2分でわかるアメリカ

2010/03/09次の雇用統計に特需

今年は、10年に一度の国勢調査CENSUSが全米で実施されます。テレビや新聞で、調査の協力を呼びかける宣伝を毎日目にするようになりました。

今月の中旬に10の質問からなる調査票が郵送され、家庭ごとに記入、返送します。



アメリカ人やグリーンカード保持者(外国人の永住者)のほか、合法的に滞在している外国人(ビザを持ち仕事をしている駐在員や学生)、違法に住んでいる外国人も対象です。つまり、アメリカに住んでいる全ての人が対象です。

当然、違法に住んでいる人(不法滞在者)は、「つかまっちゃう」と思って協力したくないでしょうし、アメリカ人も「めんどうくさい」という人がたくさん出てきます。前回の国勢調査では、3割以上の人が返信しなかったそうです。調査結果は、下院議員の議席の配分に使われるなど重要な資料となるため、連邦政府はスタッフを臨時に雇い調査票を返信しなかった家庭を訪問するなどして、可能な限り多くの情報を集めます。

臨時職員の雇用は、今月から5月までがピーク。雇用総数は、80万人と大規模になります。国土が広く、人種のルツボであるアメリカならではです。ただ、不景気で雇用減少が続くアメリカにとっては、特需とも言えます。毎月最初の金曜日に発表される雇用統計にも大きく影響します。国勢調査が実施された1990年と2000年の雇用統計を見ても、3月から5月までの連邦政府による雇用が急増しています。ただ投資家は、季節的な特殊要因を除いた数字を見ると思いますので、雇用が大幅に増えてもマーケットに影響する可能性は低そうです。

アメリカでは、これまで大雑把に言って年に1%の割合で人口が増えています。国の勢いを調べる調査では、「景気悪化でカリフォルニアなどの生活費が高い州から他の州にどれだけ移っているか」それにより「下院の議席配分がどうなるか」が注目です。

[March 8, 2010] No 01006


 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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