2分でわかるアメリカ

2014/01/104K、早くも値崩れ


 ラスベガスで今週、世界最大の国際家電見本市「コンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)」が開かれています。 

今年のCESは、別業種の自動車メーカーが相次いで出品、家電とコンピュータから自動車まで幅広い分野で垣根がなくなっていることを示しました。ここ2、3年のCESは「3Dテレビ」「スマート・テレビ」が目玉でした。あまりにもニッチな3Dをなぜ競い合うのか疑問に思っていましたが、やはり全く売れませんでした。それに比べて今年は、売れそうな家電がメインになりました。

「4Kテレビ」。Kは「キロ」のことで、4000を表します。解像度が従来のHDTVもしくはフルハイビジョン(1080p)の4倍の画素数がある横4000×縦2000前後の解像度を持つテレビです。UHD(ウルトラHD)とも呼ばれます。今年のCESでは、世界の主要テレビメーカーが「手の届く4Kテレビ」を相次いで発表しました。ハリウッドの映画スタジオも4Kのコンテンツを相次いで発売する計画です。

ソニー、東芝、シャープなど日本メーカーが2000ドル(約20万円)前後の価格を抑えた4Kテレビを発表しました。一方、サムスンは「折り曲げ可変」のテレビを発表、LGも105インチの湾曲型テレビを公表し話題を集めました。

個人的に驚いたのはVIZIOです。南カリフォルニアに拠点を置く新興メーカーのVIZIOは、999ドル99セントと1000ドル(約10万円)を割る4Kテレビを発表しました。サイズは50インチです。VIZIOは、2599ドル99セント(約26万円)の70インチまで5種類の4Kを用意しました。

4Kテレビは、存在感がなくなった日本メーカーの生き残りを賭けた目玉商品と言えます。中国市場では4Kテレビの販売が伸びているようですが、VIZIOの価格設定をみると年内に大幅に値崩れすることが予想されます。また、若者を中心に動画コンテンツをiPadなどで視聴する人が急激に増え、テレビ離れも急速に進んでいます。ウォール・ストリート・ジャーナルは、テレビメーカーには革新性がなくなったと伝えています。4Kテレビは日本のメーカーの救世主にはならない予感がします。

[JANUARY 09 , 2014] No 0105446

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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