2分でわかるアメリカ

2013/11/27「オバマは迷惑だ」


 ちょっとローカルな話題です。ロサンゼルスの地元のテレビやラジオ、新聞、オンライン・メディアは、週末からきょう火曜日まで、オバマ大統領の訪問の話題で持ちきりでした。 

訪問は、民主党支持の富裕層から寄付金を集めるディナーや朝食会に参加するのが目的で、1泊2日の旅です。ロサンゼルスは全米第2位の都市ですので、アメリカの大統領が訪問することは珍しいことではありませんし、ニュース性もありません。移民政策や医療保険制度改革への大規模な反対デモがあったわけでもありません。

しかし、オバマ大統領の訪問は大ニュースになりました。問題は到着時間。大統領専用機エアフォースワンが午後5時頃にロサンゼルス国際空港に到着、ビバリーヒルズにある個人宅にクルマで向かいました。

大統領の到着時間は、ビバリーヒルズ周辺のウエストLAと呼ばれる地域が最も交通渋滞する時間です。大統領を乗せたクルマに渋滞は関係ありませんが、交通規制される住民にとっては大迷惑。

テレビやラジオは「オバマ交通チーム」を編成し、道路状況を分刻みで放送、インターネット上では「耐えられない」「もう来ないで欲しい」という住民からの投稿が溢れました。クルマ社会のロサンゼルスでは、オバマ大統領の訪問の中身には誰も関心がなく、渋滞ばかりが話題になりました。ニューヨークであれば、地下鉄で移動できますが、ロサンゼルスでは逃げ場がないのです。

ビバリーヒルズ・ホテルに泊まったオバマ大統領の訪問2日目は、ハンコックパークという地区にあるテレビ・プロデューサーの自宅で寄付集めの朝食会に出席、その後はグランデールという郊外にあるドリームワークスのアニメ・スタジオを訪問しました。これも寄付金のためです。有力紙ロサンゼルス・タイムズでは、どの道路が影響を受けるかを報じていました。ただ、渋滞がない午後2時頃に出発するので、ニュースの扱いは小さめでした。ロサンゼルス以外のメディアでは全くニュースになっていません。

[NOVEMBER 26 , 2013] No 0105417

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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