2分でわかるアメリカ

2013/11/26欧米と日本、違いすぎる流行もの


妻が先週からモスクワに出張しています。勤務する会社が買い付けた映画「Hunger Games : Catching Fire(邦題:ハンガー・ゲーム2)」のロシアでの劇場公開を手伝うためです。大盛況だったそうです。

 スーザン・コリンズ原作の小説「ハンガー・ゲーム」は、3部作累計で2000万部超が売れたアメリカの超ベストセラーです。文明崩壊後のアメリカで、命がけのサバイバルゲームを戦うティーンエイジャーの葛藤を描いたフィクション。 

小説を映画化した「ハンガー・ゲーム」の第1作が去年3月に公開されました。最初の週末の全米興行成績は1億5200万ドル(約152億円)、24週間の合計は4億800万ドル(約408億円)にのぼりました。イギリス、フランス、ドイツをはじめヨーロッパでも大ヒット、世界で6億9100万ドル(約691億円)を稼ぎ出しました。

先週末、その続編が公開されたのですが、最初の週末の全米興行成績は1億6100万ドル(約161億円)でした。初回を小幅上回るに留まったのですが、外国の興行成績は大幅増でした。ロシアを含め63カ国で同時公開されたのですが、3日間の興行は1億4600万ドル(約146億円)に達し、第1作を96%上回りました。サンタモニカに拠点がある配給元のライオンゲートにとって初めての10億ドル(約1000億円)を記録する歴史的なヒットになる勢いです。

アメリカでヒットしたモノは外国でもヒットする。「ハンガー・ゲーム」シリーズは、その典型だと思います。ライオンゲートは、ロサンゼルスやニューヨークだけでなく、ロンドン、マドリード、ローマ、ベルリンなどの主要都市で、公開に併せて大キャンペーンを展開しました。アメリカのニュースは、まるでアップルのiPhoneのイベントを紹介しているように伝えました。

社会現象と言っていいほどヒットした「ハンガー・ゲーム」ですが、日本ではなぜかヒットしません。第1作は世界から大幅に遅れて去年9月に公開されたのですが、興行合計は約5億円に留まりました。これは、人口が420万人しかいないニュージーランドの興行とほぼ同じ結果でした。業界で言う「爆弾」でした。世界で大ヒットした第2作は12月27日に公開されるようですが、1作目を知らない人が観るとは思えないので、苦戦が予想されます。

iPhoneは世界とほぼ同時に日本でも発売されヒットしましたが、文化、社会背景が絡む映画に関してはガラパゴスになっています。世界でヒットしたものは、必ずしも日本でヒットしないということでしょうか。

[NOVEMBER 25 , 2013] No 0105416

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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