2分でわかるアメリカ

2013/11/13GDPの8%は米などからの送金


ニューヨークの警官はアイルランド人、為替ディーラーはイタリア人。アメリカでは、特定の国出身の移民が、特定の職業に就くケースが目立ちます。これは、最初にアメリカに渡った祖先がついた職業を、家族や親戚、友人などが引き継いでいるからだと思われます。日本人は、庭師が多いそうです。

医療現場にはフィリピン人の看護師が目立ちます。カリフォルニアの看護師の約20%を占めるそうです。1898年の米西戦争後に熱帯病に詳しいフィリピン人看護師が招聘されたのがはじまりとされています。

看護師のほか、国籍取得に結びつく軍人も多いとされるフィリピン人ですが、いまはさまざまな職に就くフィリピン人がアメリカに多く暮らしています。最新の国勢調査では、340万人のフィリピン系アメリカ人がいます。中国人に次いでアジア系で2番目。特にカリフォルニア州に多く、ロサンゼルスには60万人のフィリピン系アメリカ人がいて、大コミュニティを形成しています。

 フィリピン系アメリカ人の多くは、フィリピンにいる家族や親戚に頻繁に送金しています。フィッチの調査では、海外からフィリピンに送金される額は、国全体のGDPの8%に相当するほど規模が大きくなっています。特にアメリカからの送金が突出しています。 

先週金曜日にフィリピン中部を襲った台風30号は甚大な被害をもたらしました。混乱していて、被害の全体像が判明するには時間がかかりそう。死者が1万人を超えるとの予想もあります。故郷の大惨事にフィリピン系アメリカ人が結束、ロサンゼルスの領事館には寄付の申し出が相次いでいます。ロサンゼルスからマニラへの直行便があるフィリピン航空のカウンターには、救援物資を運ぶ渡航者で溢れています。東日本大震災の際は、在米の日本人の多くが寄付をしましたが、フィリピン系アメリカ人による台風被害を受けた支援は規模が違います。

[NOVEMBER 12 , 2013] No 0105407

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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